築60年ほどになる実家を建て替えることになり
築年数のぶんだけ、たまりにたまった荷物の整理が始まりました。
幼稚園児のころ、ポリ袋で作った工作
小学生のころ、夢中で遊んでいたリカちゃんハウス
中学生のころ、書き込みまくった塾のノート
など、思い出の品が続々と。
不思議なもので、それらのモノを見ていると
「あ~懐かしいな」というより
「リカちゃんのソファはやっぱりココやな」という感じで
当時の気分をフッと体感する瞬間があったりして。
幽体離脱じゃないけど
その瞬間は、心が20数年前に旅行してるみたいで
楽しくて、整理どころではなくなってしまいました。
そんな感じでフワフワ遊んでいると
母が隣から「これ千人針ってゆうねんで。知ってるか?」と。
「なにそれ?」と手にした一枚の布。
聞くと、おじいさんが戦争に行くときに
お守りとして身につけていたもので、
布には、道行く千人の人にお願いして縫い付けられたという
糸の結び目がありました。
その話を聞いて
私はおじいさんに会ったこともないし
戦争なんて遠い昔のことだと思っていたけど
70数年前の現実が
ずっしりとその布に宿っている気がして
じーっと見入ってしまいました。
今回、思いがけず
自分の幼少期へのタイムトリップから
ご先祖様の思いまで垣間みることができ、
当たり前ですが「今は今しかなく、どんなことがあっても時は流れるんだなぁ」と
ひしひしと感じました。
そして、皆さんも何度か目にしたことはあると思いますが
つい忘れがちなフレーズ
「ちょい先のことをアレコレ心配するより
今この瞬間を生きよう」
を、改めて心に刻めたよい一日となりました。
サテ。
(ワキサカ)