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121本の弦が奏でる優しい旋律

2015年4月18日(土)
この日は最高気温が23度とすこし肌寒くも春らしい季節になってきました。
今回で4回目となるフランスシターの演奏会。
奏者はいいだむつみさん。
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日も暮れ始めた頃、演奏会は静かに始まりました。

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西洋の教会で奏でられるフランスシター。(旧約聖書にも記述があるとか!)
とても優しい音色の楽器です。
いつの間にか外も暗くなり、時間の流れもゆったりしてきました。
演奏された曲は教会音楽のみならず、サイモン&ガーファンクルのスカボロフェア、ショパンのノクターン、ジャンルにとらわれない選曲ながらも、どこかフランスシターらしい雰囲気になります。
旋律の響きが心にしみ入り、聞き入っておられる方々の心も共鳴しているかのような空間でした。

フランスシターの横には、粋な生け花が飾られておりますが・・・
IMG_1598なんとこれは店主がいいだむつみさんをイメージして活けたのです!
演奏中はライトアップされて、花も心なしか楽しそうに見えました。

途中の休憩では、またまた店主お手製のハーブティーをみなさんに楽しんでいただきました。
ほんのりミントが香る癒しのハーブティーでした。

そして演奏後には、お客様と談笑されるいいださんの姿が
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フランスシターの演奏に感動してリピーターの方もおられます。
演奏者と聞き手の距離がとても近いのが、風の栖の演奏会の良いところなんです。

(タカハシ)

 

前回の演奏会の様子
風のささやきーフランスシターの調べとともにー

<フランスシター>(France Cithare)
フランスシターは南フランスに伝わる楽器で、中世の教会で、
祈りの合間に修道女たちによってつくられた楽器だそうです。
121本もの弦が張ってあって、右手で旋律、
左手で和音を指で弾いて演奏する、素朴で優しい響きの楽器です。
起源は旧約聖書の詩編にその名を見ることができるほど古く、
神を賛美し、感謝する祈りの伴奏に使われていた弦楽器です。
長く忘れ去られる時代も続きますが、19世紀に入り
再び典礼音楽で演奏されることで蘇ります。
その後、フランスにおいて伴奏だけでなく、独奏としても演奏できるように
改良が重ねられ、現在に至ります。
日本には2000年に「日本シター協会」(長谷川亘利 主宰・神戸)が
設立され、”フランスシター”として紹介されました。
使用の楽器はフランスのシスターが毎日の祈りの合間に
工房にて丹精込めて製作したものです。

<いいだむつみ>
フランスシター奏者
日本シター協会会員 奈良市在住
2002年、フランスシターの繊細で奥深い響と語りかけるような音色、
そして育まれてきた背景に見せられ、日本シター協会 長谷川身道子氏に師事。
各地で演奏を行う。オリジナル曲や即興を取り入れた独自の世界を追求している。
他に 鍵盤楽器・打楽器・リコーダーなど、習得してきた楽器で、
多くのアーティストとの競演も行い 映像作品の作曲・演奏も手がける。
また近年は震災復興支援チャリティーやホスピスなどでの
ボランティア活動にも力を注いでいる。


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