夏休み、九州で一番古い駅に行ってきました。
鹿児島空港からほど近くにある嘉例川(かれいがわ)駅は、
1903年(明治36年)に開業した駅で、御年なんと112歳。
小さい頃は、嘉例川という地名が不思議で、
「何だか美味しそうな川だなあ」と名前を覚えた気がします。
今の一日の平均乗車数は40名ほどの小さな無人駅ですが、
100年間も大事に大事にされてきたことがよく分かる木造建築です。
この日は七夕飾りが静かに風になびいていました。
昼下がりの駅舎には誰もいません。
少し暗い待合室で、木製の時計を眺めぼーっとしてみました。
お、時刻表が。
どうやらあと少し待つと電車が来るみたいです!
誰もいないことをいいことに、こっそり改札を抜けて…
ちょっとドキドキしながら、ホームに出てみました。
誰もいません。電車もまだ来ません。
まだ少し時間があるみたいなので、遮断機も何もない踏切へ。
がたん、ごとん
100年前からあるこの線路は、今も変わらず時を運んでいました。
この駅舎に、どんな人が降り立ったのでしょう。
この駅舎から、どんな人が旅立ち、どんな人が見送ったのでしょう。
100年前に思いを馳せながら、悠久の木造駅舎を後にしました。
(ニシ)