I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, X
Xはローマ数字の10。
10という数字にはメモリアルな印象がある。
先日友人から「あれ、新しく財布変えたの?」と聞かれた。
修理しつつ使っている財布は、大学入学記念に母から贈られたものなので
「使い始めてから、10年くらいになるね」と答えつつ
もうそんなに経つのか、と自分でも驚いた。
10年の月日の間に変わったことがたくさんある。
1番の出来事は東京の実家を出て、ご縁のあった奈良で働いていること。
きっと10年前の自分には想像がつかなかっただろうな、と思うと
時の流れはすごいもの。
私が変わるように、街もどんどん変わっていく。
東京出張の帰りに通る、渋谷の街。
行く度に街並が変わっていく様は、まるで街自体が生きものみたい。
そんな街を歩く私はというと、馴染んですっかり自分の一部となった靴を履いて
いつも茶目っ気たっぷりの笑顔で迎えてくれるあの子に会いにいく。
ざっくばらんなおしゃべりにお腹を抱えて笑う、大好きな時間がそこにはある。
変わっていく街に目を見張りつつ、いつもの場所で元気をチャージして。
そうして奈良へと帰る、私の足取りは軽い。
久しぶりに会う奈良の仲間たちは、相変わらずよく喋り、よく笑う。
そんないつもの光景を見て、帰ってきたんだなと実感する。
変わっていくことは自然なこと。
そんな中で変わらずにあるものが愛おしい。
これから先にどんな変化があるのかワクワクしつつ、
変わらずそばにあるものを大事にしたい。
そんなことを考えるきっかけとなった10年の節目。
(木村)
A to Z – X:10 –
