久しぶりにCDを購入した
それは、いわゆる“ヒーリングミュージック”と
呼ばれるものだった
耳にイヤホンをさして、目を閉じて、聞き入る
鳥の鳴き声、木々のざわめき、川のせせらぎ…
スーッと心が穏やかになった
もう10年ほど前に買ったそのCDは
どこあるのかすら分からないけれど、
そんなことを思い出した
月曜日、午後3時
山に囲まれた自然豊かな場所で
日常を過ごす人々
いつも早足で歩くせっかちな私も
その道を一歩一歩、踏みしめるように歩く
可愛い相棒へ、ムフフとラブビームを送る
NAOTの靴を履くようになって
下を見て歩くのも悪くないと知った
ほら、窯元の街ならではの
こんな素敵な出会いもあるんだから
下校中の小学生が向かいからやってきた
「こんにちは〜!!」
とみんなが、私たちに声をかけてくれた
思わず何事もないかのように
すれ違おうとした自分が恥ずかしい
直売所で購入した袋いっぱいの野菜
旅の締めくくりは、もちろん“温泉”
目の前には大きな山と広い空
小鳥たちの合唱はまるで私を歓迎してくれているようで
露天風呂に浸かりながら
大きく、胸いっぱい、空気を吸い込む
そういえば、あの愉快なメンバーとは毎日のように顔合わせてるのに
昨日も夜の10時までいっしょにお酒飲んでたのに
そやのに、今日もまた12時間もいっしょにおったなぁ
ほんで、また明日も会うねんで。
なんだか可笑しくなって、心の中で笑う。
ぐっすりと眠った朝は身体がかるい
起き上がってすぐに窓を開ける
そういえば、私が暮らす家は
目の前に池があって
網戸にはヤモリがくっつき、
陸に上がってきた亀がコロンコロンと転がる音がして、
たまに巨大なクモやトカゲが部屋に侵入してくる
なんて贅沢な環境なんだろう
CDなんて買わなくても
私の日常は毎日ヒーリングミュージックで溢れている
いつものように仕事へいく
お揃いのNAOTの靴を履いた、昨日のメンバーがそこにいる
「おはよう!」
よその街へ出かけて
いま暮らしている街がもっと好きになる
私が過ごしている当たり前の日常に感謝をする
そんな旅の楽しみ方があったっていい、よね。
(神谷)