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「生活の中の祈り〜Player in the life〜」 松尾ミユキ × 石原真 インタビュー

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NAOT NARAで開催中の松尾ミユキさんの作品展
「生活の中の祈り〜Player in the life〜」では、
松尾さんのイラストとパートナーの石原真さんの詩が作り出す、
静かで清らかな世界観に包まれています。
今回はそんなお二人の創作の秘密に迫るインタビューをお届けいたします!
 
 
-フランスにお住まいだった時期もある松尾さんですが、
どうやってイラストレーターになられたのか気になります!
 
松尾さん
元々絵を描くことが好きで、大学でも造形科で油絵専攻だったんです。
25歳のときに「家で仕事をしたい」と思って、
京都のイラストの学校へ週に1回名古屋から1年間通ったんですね。
 
そこで出会った仲間の中に通販雑誌のイラストを
発注している人がいて、仲良くなりまして。
そして卒業時に仕事を頼まれたことがきっかけで、
イラストレーターとしてのお仕事が始まったんですね。
 
 
-そこから徐々にお仕事が増えていったのですか?
 
松尾さん
当時はだいたいイラストの仕事といったらその通販雑誌だったんですけど、
古着屋さんでもアルバイトをしていたんです。
古着の買い付けでパリに1年半住んだ時期もあったんですけど、
イラストレーターの仕事も続けていて。
 
そのあと日本に帰ってきてから、名古屋で雑貨屋さんを始めていた友達と
「名古屋に暮らす」という冊子を作り始めたんですね。
それを作りつつ、自分のホームページも出来て、
そうしてだんだんと仕事がくるようになっていきましたね。
 
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-今ではイラストだけでなく、雑貨もよく見かけますね!
 
松尾さん
雑貨は最初mille booksさんから「コーヒー缶を作りませんか」と
お話をいただいたんですね。
ちょうどその時にコーヒー缶のブームが来ていて、
そこから徐々に色んな雑貨を出すようになっていったんです。
 
最初から雑貨を作ろう!と思っていたわけではなくて、
いつの間にか種類が増えていたという感じですね。
 
 
-現在お仕事だけでなく育児もされているのでご多忙だと思うのですが、
お仕事はどのような感じでされているんですか?
 
松尾さん
子どもたちを保育園と小学校に送り出してから、
朝から夕方までの時間でしています。
夜9時には子どもたちと一緒に寝ていますね。
なので朝は4時に起きて、仕事に追いつめられているときは
もっと早く起きることもあります。
 
 
-松尾さんは朝型なんですね。石原さんはいかがですか?
 
石原さん
子どもが寝たあとに、外へ出て詩を書いているんです。
いつも近所のコーヒー屋さんにパソコンを持って行ってるんですよ。
コーヒー屋さんがオフィスなんです。
 
写真2
 
 
-今回の展示は松尾さんのイラストと、石原さんの詩で構成されていますね。
普段別々にお仕事されていらっしゃると思いますが、
お二人でどういう風に作り上げられたんですか?
 
石原さん
イラストに合う詩を選んでいった感じですね。
元々アーミッシュが好きなので、今回のテーマはしっくりきました。
 
 
-お互いの作品を見て、どんな印象ですか?
 
石原さん
色んなテイストの作品が出来上がってくるので、
すごいな~と思いますね。
 
松尾さん
私は何となく伝えたい想いがあって作品を作っているんですけど、
真さんが詩をつけてくれると「あ、こういうことなんだね」って思います。
すごく言いたかったことだったり、モヤモヤしていたけれど
言葉として出てこなかったものが、詩で表現されていて。
 
絵だけだと弱い部分が詩を読んでもらうことによって、
より伝わりやすくなっているので、すごく助かっています。
 
石原さん
詩を書くというよりは、絵を翻訳している感じですね。
 
松尾さん
詩の中には物語風のものもあるんですね。
前後のストーリーがあって1枚の絵になっている感じなので、
詩があることによってイラストの世界観もふくらみますね。
 
 
-今回のテーマは「生活のなかの祈り」ですが、どうしてこのテーマを?
 
松尾さん
元々アーミッシュが好きだったのと、籠を作っている友人の家に
遊びに行ったことがきっかけですね。
そこはシェイカー教徒のような雰囲気の家で、真ん中にオーブンがあって
そこで煮炊きしていたり、自分たちで作った小屋があったり。
そんな生活をしている様子をうらやましいなと思って。
 
写真3
 
あと、バーバラ・クーニーの『荷車引いて』という絵本が
あるんですけど、それがすごく好きで。
手を使った生活がすごくいいなと思っていました。
生活の場面で、例えばお茶を出すこと一つにしても、
そこに心を込めると全然違って来ますし。
 
 
-そう考えると生活のなかの祈りは、すぐに出来ることなんですね。
 
松尾さん
「手に祈りを」という言葉があって、手に祈りを込めて全てのことをすると、
それが修行というか神様へと通じる道だということをどこかで読んだことがあって。
だから特別なことではないんですけど、どこでも祈りに通じるという
気持ちを込めて「生活のなかの祈り」にしました。
 
 
-一つ一つのことに心を込めて、それを積み重ねていくと、毎日が充実しそうです。
作品を見ていても日々の幸せが伝わってきますね。ぜひ多くの方に見ていただきたいですね!
 
松尾さん
6/18まで展示しているので、多くの方に見ていただけたら嬉しいです!
 
写真4
 
 
〈イベント詳細はこちら〉
松尾ミユキ作品展「生活の中の祈り〜Player in the life〜」


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