夏休みを使って2年ぶりに訪れたフィンランドは、
私にとって初めて海外一人旅をした思い出の国。
当時持っていたのは、ガイドブックとほんの少しの勇気だけ。
右も左もわからず、片言の英語で話す私にフィンランドの人たちは優しかった。
それはもう、忘れられないくらいに。
目的地近くの駅で降りたらすぐに話しかけてきたおじさん。
「ここに行きたいんだろう?この道をまっすぐ行けば着くよ」
スーパーのレジで順番待ちをしていた時、前に並ぶマダムからは
「私の買うものはたくさんだから、お先にどうぞ!」
こんな自然で心地いいやり取りに、驚きつつも嬉しかった。
みんな当たり前のような顔をして、颯爽としている。
人として本当に格好良い姿に、惚れ惚れ。
おかげで不安が一気に吹き飛び、とても楽しい思い出ができた。
2年ぶりの今回は、きれいな景色を見て、歴史的な場所にも行った。
大好きなムーミンの世界も満喫できた。
そしてやっぱり忘れられないのは
親切にしてくれた人たちの、はにかむ笑顔。
その優しさ、懐の深さは相変わらず。
行くたびに、こんな風に生きられたらいいな、と思う。
ちょっぴり怖がりで、のんびり屋の優しいムーミン。
フィンランドには、そんなムーミンがあちらこちらに住んでいる。
きっとまた温かくて飾らない素顔に会いたくなる。
それまでに少しでも近づけていますように。
(木村)
ムーミンの住む国へ
