やっぱこれだね


 
 
今年の夏休みは、人生初の北海道へ。
 
今回の旅の一番の目的は、大学時代の友人に会うこと。
関西から旭川へ移住した友人とは、SNSで細々とつながってはいたが、
実際に会うのは気付けば卒業式以来だった。
 
そのことに当日の朝気付いてしまい、
直前にドキドキしていたのも束の間・・いざ再会したら、
まるで昨日まで教室で一緒だったかのようにすんなりと会話が始まったのが不思議だった。
むしろ当時よりも妙に話しやすい。
 
お互い少しホッとして、
走る車の窓からの景色が変わっていくのと同じぐらいのリズムで、色んな話をし続けた。
当時の思い出話もそこそこに、
卒業してから経験してきたこと、そして今の自分たちが考えていること…
それぞれが過ごした7年間について聞きたいことや言いたいことがたくさんあって
なんだかずっとワクワクしていた。
未来のことは分からないなあ~なんて言いながらも、漠然と前向きな話をしていたような気がする。
 

 
しばらく経って、友人から不意に「なんか明るくなったなあ」と言われ、
(根暗だった大学時代を思い出し)少し恥ずかしくなったが、
北の大自然に囲まれていたら、そんな恥ずかしさなんて一瞬でどうでもよくなっていた。
 

 
大地を踏んで、空気を吸って、水を飲んで、太陽を浴びて、風に吹かれて、雨を感じて…
当たり前のことが、いつもより少し贅沢に感じた。これが北海道の魅力か!
 

 

 
「やっぱこれだね~」
初めての土地のはずなのに、ずっと前からこの空気を身体が求めていたような気がして
自然の恵みに感謝しながら、思いっきり吸収した1日。
 

 

△一面ずーっと霧につつまれていた旭岳が一番印象的だった。天国。
 
 
「やっぱこれだね~」
と、好きだったJPOPを聴いて走った帰りのドライブウェイ。
そういえば私たちすっかりアラサーだね、と謎のタイミングで再確認しながら。
 
前進しながらも良い意味で”相変わらず”だった友人にも感謝して、
私たちはまた会う約束をした。
 
 

 
 
そしてこれは余談中の余談なんだけれど、
旅の途中に、まさかの木彫りの熊を買ってしまった。(しかも自分用に)
 
実家にも祖父母の家にも、何故か昔から木彫りの熊があって
板の間にどんと飾られているのをみるたびに「何で木彫りで、何で熊なんだ…」と謎だった。
 
なのに北海道の本場でふと目に入った瞬間、
「やっぱこれでしょ~」とテンション上がって買っている自分がいた。
実家にある木彫りの熊を買った人も、さぞかし興奮して買ったのでは?と想像すると
なんだか少し可笑しく思え、久々に飾っている様子を見たくなった。
 
「やっぱこれだね~」
お土産を買う理由も、実はこれで十分なのではと思う。
家に帰ったあとに「なんで買ったんだ」と思うぐらいの方が、旅先での興奮が詰まっていてより愛しく思える気がするから…。
 

(本当は特大欲しくなったけど、身の丈に合った手のひらサイズで我慢した)
 
 
北海道の木彫りの熊、
奈良の大仏様、
大晦日の紅白歌合戦、
二日酔いの朝の味噌汁、
 
「やっぱこれだね」と思えるものがあったり、感じることができるって
大小問わず、あるだけで少し救われるなあ、なんて思った夏休み。
 
ちなみに旅の足元は今回もIRIS。
私にとっては「やっぱこれ」なんだな。
 
以上、北海道の景色はポンコツフィルムカメラで撮影した写真でお送りしました。
(狂った日付はご愛嬌ということで)
 
森ちゃん
  (森)


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