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#10 奈良店スタッフ木村の「私とNAOT」

 
NAOTの靴との出会い。
 
NAOTの靴と出会って知ったことや、感じたこと
そして変わったこと。
スタッフそれぞれにもその歴史があります。
 
第10回となる今回は、NAOTへの転職をきっかけに、住み慣れた東京から奈良に移住した木村にインタビュー。
 
2年目を迎えた今、何を思い、何を見ているのか?現在の心境を伺いました。
ぜひ、ご一読くださいませ。

 
 
———————————

 
初めて履いて惚れてしまったNAOTのサボ
 

 
——入社して初めて買ったのはIRIS
 
そうです。このChestnutを。春だったこともあって、なんだか明るめの色が欲しくなって。

 
——めっちゃイイ色に育ってるね!入社前からNAOTの靴は知ってた?
 
それが実は全然知らなくて。
NAOTへの転職を考えていた時に、靴のことを知りたくなって蔵前の東京店に行ったんです。

 
——NAOTへの転職は「日本仕事百貨」さんのサイトを通じてですよね。
 
そうですね、転職する前からそのサイトは好きで読んでいました。
学生時代の就職活動の経験から、例えば雇用条件が最初に出てくるような転職サイトよりも、“こういう思いで働いています”というのが前面に出てくるところが合っているなと思っていて。
 
NAOTの記事も、まずインタビューから始まっていて「いいな、いいな、この会社」と思いながら読んでいたら、一番下に会社の情報が載っていて「奈良か!」ってなって。一旦置いておこうと。

 
——奈良に親戚がいるわけでもないし、ずっと東京暮らしだったらそうなりますよね。
 
そうなんです。実家も大好きですし。
でも、仕事と自分の好きなことが繋がるような生き方をしたいと思っていて。NAOTのコンセプトがその思いにドンピシャなこともあって、どうしても忘れられず、締め切りギリギリになって、ババッとエントリーしました。
 

 
改めて履歴書を送ってくださいとお返事いただきまして。
話が進んで、スカイプで面接しますとなった時に、そういえばNAOTの靴のこと知らないな、と思って。
それで東京店にこっそり行ったんです。
 
そしたら宮川(弊社代表)がいて。奈良にいる人だと思っていたから内心ビックリですよ。
忙しそうだったので、じーっと靴を見ていたら、声をかけてきてくれて。
靴について知りたかったから「定番は?このインソールはどうして足腰に優しいのか?」とか、めちゃめちゃ聞きまくりました。
 
私は甲が低めだから、サボは合わないだろうと思っていたんですが、定番でおすすめだよって教えてもらったので、試しに足入れしてみたんです。
 
そしたらもう、なにこのフィット感!って感動しちゃって。
サボってスリッパみたいにパカパカしながら履くものと思っていたんですけど、もうその概念が吹っ飛びました!
 

 
それで、IRISのWalnutが欲しいって思ったんですが、たまたまサイズがなくて。入荷連絡の伝票に名前を書くことになって「あ、木村さんですか!」「宮川さんですよね」となりまして……。
 
あと、結局はWalnutじゃなくてChestnutをお迎えしたんですけどね。
 

——バレちゃいましたね。私も応募する前にお店にはいきましたよ(笑)
 

でも、事前に話をしてみて、自分が想像していた感じと違わなかったので、行って良かったです。

 

——採用となって、知らない土地へいざ移住。なかなか大きい決断ですよね。
 
そうですけど、それにも勝る“NAOTで働いてみたい”という気持ちがあったから。
東京という街にこだわりがあるかって言われるとそうでもなくて、実家がそこにあったからたまたま住んでいる、みたいな。
一人暮らしも含めていろいろやってみたいなっていう時期でしたし。
 
 

ノリツッコミを目の当たりにし、文化の違いに戸惑った

 

 
——入社当初、猫かぶってたって噂も(笑)
私は育休中でその頃の木村さんを知らないんですけど、その真相は?
 
いやいや、猫かぶってたワケじゃなくて、文化の違いに戸惑っていたんです。
今はさらけ出してますけど、本当にどうしていいか分からなくて。
まず、関西弁についていけなかったんです。みんなずっと喋ってるし、早いし、ノリツッコミが普通に繰り広げられていてびっくりしました。

 
——そっか、東京育ちだとそういうギャップがあるのか。
 
なかなか慣れずに3ヶ月くらい時間だけが経って。ひえーってなっているところに、宮川から、「気負いせんでいいから、自分をさらけだしてみ〜」って声かけてもらって「はっ!」となりました。
前職は、仕事中に喋るという環境じゃなかったのもあって。でも、そう言われてから、意識して発言するようにしました。

 
——雑談のなかからアイディアや企画が生まれることが多いですもんね。
 
海外って、自分はこう思っているっていうことを発言しないと空気みたいな存在じゃないですか。
だからここは海外なんだ、って思うようにして。
あと「変なこと言っても、他のスタッフがちゃんと拾ってくれるから大丈夫や」とも言われて。
なんだか芸人さんのひな壇みたいですよね。
 
今となっては、東京で暮らしていた時よりも、よく喋るようになりました。眠っていた自分が開花した感じです。
 


 

 
——前職は、仕事中に喋るような環境じゃなかったって言ってたけど、どういうところで働いていたの?
 
書道の美術館で働いていました。
といっても、学芸員ではないので展示には直接携わっていなくて、会報誌の編集などをしていたんです。
 
書道の重鎮の先生が来られたりもするので、マナーという面で鍛えらましたね。
あと、もともと書道の知識がなかったので、わからないことを深掘りして知識を得ていく。
そこから広がる世界があるということを学びました。

 
——転職のきっかけは?

 
就職して5年が経った頃、だいたい仕事の流れもわかるようになり、先が見えてきたというか……。
新しいことにチャレンジするというより保守的な会社だったので、だんだんと「新しい自分を見てみたい、殻を破りたい!」と感じるようになり退職しました。

 
 

この子はこのシワが可愛いんです♡

 

 

——木村さんの持ってるNAOT、バラエティに富んでるイメージですが、IRISの次は何を?
 
春にIRISを買った後、夏にOLGAをお迎えしました。
サンダルの代わりにしたくて。
ペディキュアを塗る習慣がない私にとって、つま先が隠れるOLGAは大活躍です。
 
寒い時期にはタイツを合わせることが多いです。
ストラップが効いているので、シンプルなタイツでもなんだかポイントになってくれて頼もしいです。
 

 
そして、秋にDANIELAのRumbaを。
これは自分でも意外な色で、先日の座談会でも話したんですが、別の色をお迎えするつもりでお会計まで済ませていたんですが、スタッフに「絶対に赤が似合うから!」って勧められて。
 
今年の夏には、この子とフィンランド旅行にも行ってきましたよ。
 

 
で、冬になったらブーツが欲しくなって、CHIとかLEVANTOとか色々履いたんですけど、意外と幅広に見えていたSCALLOPがしっくりきました。私は幅が狭いんですけど、甲の部分がフィットするんでしょうね。
 
この横に入ったシワが可愛いんですよね。ココ、キュッとなってるでしょ。
 

 

実は、先日の台風でザバッと全体的に濡れてしまって……。
めっちゃ焦ったんですけど、雨ジミになることもなく、イイ色に育ってくれました。
この子は履けば履くほど可愛くなっていくんですよ。コロンとしていて、もう全てが好きです。
 

——季節ごとに買い足してるね。
 
一巡して今は落ち着いている感じです。
 

 
——NAOTに出会う前は、どういう靴を履いていましたか?やっぱり仕事中はパンプスとか?
 
もともと、オシャレより快適に過ごしたいという思いのほうが強くて、人間工学に基づいた靴に興味があったんです。
だからヒールというよりかは、フラットでラクな靴を履いていました。
 
でも、コンフォートシューズのなかでも、インソールにもともと凹凸があるタイプのものは、足に合っていなかったのかマメができてしまって。
その点、NAOTのインソールはとても柔らかくて、履く人の足型に馴染んでくれるからいいですよね。
 
革靴もすごく好きでよく履いていました。革靴は硬いのが普通だと思っていたんですけど、NAOTの靴は柔らかめですよね。
これだけ柔らかいと、一体どれくらいで自分の足に馴染むのか知りたくて、実験してみたんです。
 
——実験?!
 
そう、実験です。
といっても、毎日履いて過ごしただけなんですけどね。
2週間もしないうちに馴染みましたね。思っていたより早くて感動したのを覚えています。
 


 
 
——修理して履くという習慣はありましたか?
 
はい。
あ、でも、以前に買った靴が、1年も経たないうちにソールとアッパーが剥がれてしまったことがあって。
それで、買ったお店に持って行ったら「これは修理できません」って言われてしまったんです。
修理できますよって聞いて買ったのに、すごく残念でした。
 
——それは悲しいね。
 
靴に限らず、長く使えるものっていいなって思っていたので、NAOTの“修理しながら長く使う”という考えに、シンパシーは感じています。
 
 

初対面の作家さんとも、NAOTの靴でグッと距離感が縮まる
 

 
——日々、いろいろな業務があるなかで、イベント運営、販売店さんへの卸業務を担当されていますが、どうですか?
 
最初は、イベントを自分で組んでいかなきゃ。できるかな?って、気負いしていた部分もあったんですけど、最近気づいたんです「すごいチャンスだな」って。
 
自分が気になっている作家さんと、NAOTというフィルターを通して、繋がることができるんですもんね。
たとえ、NAOTでのイベントが開催できなかったとしても、作家さんと一番にやり取りができるって、おいしいポジションだなって感じています。
 


 
 
——作家さんへの対応もそうですが、販売店さんなど、社外の方とやりとりをする上で気をつけていることはありますか?
 
お互い、気持ち良くできたらいいなって心がけています。
仕事の内容うんぬんより、ちょっとしたことだと思っていて。
例えば、日常的にメールや電話でやりとりする販売店さんとは、せっかく連絡がとれるんだから、お店さんが何かイベントをやっていたら、素敵ですねって感想をお伝えするとか。天候とかも。
ちょっとしたことで、気持ちが通じるんだなっていうのを感じています。
 
社外の方から学ぶことは多いです。
 
——例えば?
 
直近でいえば、坂本千明さん。ひとつひとつをおろそかにしないというか、全てにおいて丁寧に向き合っているなって感じました。忙しくてもちゃんと向き合っていて、メールのやり取りひとつにしても、作品ひとつ搬入するのもそうだし。
その辺の塩梅を学びつつ。
 
——坂本さんが在廊されている時、坂本さんとお話するために、お客様並ばれていましたもんね
 
そうなんです!作品が欲しいっていうのも、作家さんの人柄を含めてだと思うし。
坂本さんが飼ってらっしゃる猫ちゃんへの餌をお土産に持って来てくださった方もいて、そういうところに現れるんだな〜って思いました。
 
あと、展示で作家さんがNAOTに来てくださる日は、朝から緊張するんですが、いざご来店されて、足元を見た時にNAOTを履いてくれていると、もうそれだけで距離感がグッと縮まります。
 
坂本さんはIRISを履いてこられたんですが、「そのWalnut、いい色に育ってますね!」「そちらも!」みたいな感じで、共通の話題ですぐに盛り上がることができちゃうんです。ほんと、そんな話題提供までしてくれるNAOTの靴には感謝です。
 

△IRIS Walnutを愛用してくださっている坂本千明さん
 
 

玄関にズラ〜っと並べて愛でています
 

 
——木村さんにとってNAOTの靴とはどういう存在ですか?
 
お手入れした後に、玄関にNAOTを並べて「あ〜、イイ感じに育ってるな〜」って眺める時間が好きなんです。
単なる歩く道具の靴、というよりかは、相棒のような。
足元がNAOTだととても心強いです。
 
——フィンランド旅行も一人旅でしたよね。そういう時も心強かった?
 
はい。実は船の時間を間違えていて、乗り場に行ったら係りの人に「時間過ぎてるよ!ダッシュして!」って言われて。
もう、いままでにないくらい本気で走ったんです。めっちゃ必死で。
おかげさまで間に合ったんですけど、あれはほんとDANIELAのおかげです。
 
——DANIELAでよかったね〜。先日チラッとDANIELAオールカラー揃えたいって言ってたよね
 
言ってましたね!
それも夢なんですけど、まずはOLGAの黒を色違えでお迎えしてみようかなと思っています。
 
黒い靴って存在感が強くて、一足も持っていないんです。
でも、OLGAなら甲の部分が開いているから、ブラック初心者の私でも取り入れやすいかなと思って。
 
私に履きこなせるかな〜、って迷ったりもするんですけど。
そこはやっぱりNAOTなので、大丈夫でしょう!
 

 
 
 


スピーカー:木村

 

インタビュアー・編集:脇阪
 
 
 
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