リトルストーリー
2019.01.08

Humming NAOT vol.15 世田谷ピンポンズさん


 
靴を履いて、旅に出る。
旅先だから、聴きたい音楽がある。
 
「旅で聴きたい曲」をテーマに、音楽関係者がおすすめの4曲をセレクト。
あの人は、どこにどんな音楽を連れていくのでしょう?
 
第15回目のゲストは、文学、漫画、古本屋、そして純喫茶を愛する京都在住のフォークシンガー、世田谷ピンポンズさん。
一見、70年代の吉田拓郎さんのような郷愁を感じさせる彼の楽曲は、不思議とただ懐かしいだけではなく、「今・ここ」にいる私たちの心の機微をも的確にキャッチしてくれます。
 
2018年9月には、「純喫茶」をテーマにした自身初のコンセプトアルバムであり、初のバンド編成によるフルアルバム『喫茶品品(きっさぴんぽん)』をリリース!
 
心がキュンとなるような、鼻の奥がツーンとなるような、独特のトリップ感…。
一体いつどこで青春時代を過ごしたんだろう?という疑問を禁じ得ない、彼の楽曲たち。
ぜひみなさんにも堪能していただきたいです!
 
そんな、新世代フォークの旗手として要注目の世田谷ピンポンズさんが、「旅で聴きたい曲」とは?
 
世田谷ピンポンズさん×靴屋のNAOTがお届けする、オリジナルプレイリスト。
 
さあ、旅に出かけましょう!

 
 
 

 
 
 


artist: 岩井俊二
title: 花とアリス (視聴可)
album: 2004年 『H&A”hana&alice”ORIGINAL SOUND TRACK』

 
たとえば春。
小雨のしとしと降る日。
ふらっとバスに乗り、雨でぼやけた街を眺めてぼーっとしたい。
そう遠くない街の路線バスがいい。
窓に濡れた桜の花びらでも見つけたらもう完璧なんじゃないだろうか。
春は始まりの季節。
望む望まざるに関わらず、新しい変化を要求されたりする。
それを少し息苦しいと感じた時、僕はこの曲が聴きたくなる。

 
 
 
 
 


artist: 吉田拓郎
title: 明日の前に (視聴可)
album: 1976年 『明日に向って走れ』

 
初めて訪れた街の商店街を歩くのが好きだ。
前知識を入れず、何も考えずにぷらぷら歩きたい。
そして、ちょっとした路地に昔ながらの喫茶店や古本屋を見つけたらもう何も言うことはない。
この曲は、そんな僕の彷徨の気分を更に盛り上げてくれる。
旅に必要な少しの心細さと、センチメンタルをほどよく与えてくれる。

 
 
 
 
 


artist: JUDY&MARY
title: LOVER SOUL (視聴可)
album: 1998年 『POP LIFE』

 
年の暮れ。
実家に帰省する電車の中。
外では雪がしんしんと降り続けている。
降り続ける雪をずっと見ていると、雪が逆に地面から上空に吹き上がっていくように見えたりして面白い。
雪が積もった日の夜は明るく、とても静か。
僕はこういう冬の、年末の空気が好きだ。

 
 
 
 
 


artist: 松本穂香
title: 山の向こうへ (視聴可)
album: 2018年 『TBS系日曜劇場「この世界の片隅に」オリジナル・サウンドトラック』

 
山に囲まれた街で育ったので、昔から海に強い憧れがある。
幼い頃に親に連れて行ってもらった新潟の海、大学の頃に冴えない仲間同士で行った茨城の海、猫のいる坂道を登って眺めた尾道の海。
それぞれの海の景色が強く僕の心に焼き付いている。
車窓の景色がふいに開けて海が見える瞬間がとても好きだ。
そんな時、この歌が聴きたくなる。

 
 
 
 
 

世田谷ピンポンズ ・ SETAGAYA PING PONGZ
フォークシンガー。
吉田拓郎やフォーク・歌謡曲に影響を受けながらも、リバイバルやレトロで終わる事のない、今の時代の新しいフォークを歌う。
文学や小説にも造詣が深く、詩や小説をモチーフにした楽曲制作、エッセイの執筆など活動の幅を広げている。
2015年にはピース・又吉直樹との共作を発表し注目を集める。
2018年9月5日に自身初となるバンド編成、純喫茶がテーマ のコンセプトアルバム「喫茶品品」を発表。

setapon.boy.jp/
 
 
 

※vol.16は、2月公開予定です。
 
 
 


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