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ポケットにカメラを。-台北のにおい-


 
久しぶりの長いお休み。
お手軽に非日常を味わいたくて、ほんのちょびっとだけ国境を超えた。
 
やったぜ!はじめての台湾。2泊3日で台北を味わい尽くす。
旅の目的はいつも大体、散歩と飯だ。歩いて食べて、食べてまた歩く。

 
お寺に電光掲示板?

 
あまりにも平面的すぎる服屋。そんなにスペースがあるというのに、壁しか使っていないじゃないか。

 
所狭しと飯屋が並ぶ。人がというよりも、むしろ店が迫ってきている。あざやかな看板の文字達に、おいで、おいでと呼ばれているよう。

 
大衆食堂で牡蠣のオムレツ。ラフすぎる盛り付けがたまらない。

 
写真では伝わらない、街の匂い。どの街を歩いても、あまからくて重たいスパイスの匂いが、鼻から後頭部にかけてジワ〜っと絡みつく。

 
この街の景色は、ジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデルのひとつ、という話があるらしいけれど、あの湯屋のまわりもきっとこんな匂いがしたんじゃないだろうか。

 
緑の矢印には「東京」と。あっちのほうに、東京の街があるらしい。2188キロメートルの距離。でも、奈良はもうちょっと近いか。近づく帰国。

 
帰ってきた。あの甘辛い匂いがどこにもなくて、やや寂しい。いや、かなり寂しい。そう思って、真似した味付けとスパイスで豚肉を焼いた。弾けた湯気から少しだけ、あの街が見えた気がした。
 
 
履いていた靴
OLGA Matt Blackカラー
 

編集:三浦
 


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