靴を履いて、旅に出る。
旅先だから、聴きたい音楽がある。
「旅で聴きたい曲」をテーマに、音楽関係者がおすすめの4曲をセレクト。
あの人は、どこにどんな音楽を連れていくのでしょう?
第27回目のゲストは、楽曲制作、歌唱など幅広い方面で活躍するシンガーソングライターの青木 慶則さん。
2017年まではHARCO(ハルコ)の名義で活躍されていました。
優しい楽曲、そして柔らかい歌声は聴く人の心を惹きつけます。
実はNAOTとは以前からご縁があり、昨年公開したショートムービー「ナオトのリズム」の中の 「第五弾 森のだいこん」では歌唱で参加してくださっています!
そんな青木 慶則さんの「旅に連れて行きたい曲」とは?
青木 慶則さん×NAOTがお届けする、オリジナルプレイリスト。
さあ、旅に出かけましょう!
artist: Coeur De Pirate
title: Le Long Du Large(試聴可)
album: 2008年『Coeur De Pirate』
カナダのフランス語圏・ケベック州出身のアーティスト、クール・ドゥ・ピラート。
ヤエルナイムなどのオーガニックなアーティストなどと並べられることが多いが、彼女のこの作品はなかなか日本では知られていない。
あらゆるシチュエーションで聴いて欲しいけれど、旅ならば人がたくさん行き交う駅前や観光エリアを抜けるとき、サッとイヤフォンを手にしてほしい。目にするものへの愛おしさがワンポイント増すのでは。
artist: Mocky
title: Living In the Snow(試聴可)
album: 2015年『Key Change』
アップライトピアノ、グロッケン、ヴァイオリン、目立って聴こえるのは優しい楽器ばかりなのに、ジャズやソウルのグルーヴもしっかり纏っていて、踊れる。
そんな稀有なアーティスト。タンバリンなんかも楽器屋じゃなくてアンティーク屋さんで買ったとしか思えないし、そこかしこに懐かしい音がする。僕と一緒で、担当がドラム・ピアノ・ヴォーカルというところも親近感が湧く。まだ見たことのない夜景や星空を探しに行く旅だったり、夜行バスや寝台列車にもこの1曲を。
artist: Bernhard Fleischmann
title: Composure (試聴可)
album: 2006年『The Humbucking Coil』
以前、ドイツのアナログ・カッティングスタジオへ向かったときに、やはりドイツのMorr Musicというレーベルの音楽をよく聴いていた。
その中でとくに好きになったのがこのオーストリア人・トラックメイカー。
サイン波の信号音から始まるのがクラフトワークっぽくていかにもドイツらしいけど、ブレイクビーツやギターのアプローチも心地よい。
深い森のなかや渓谷に架かる橋を、車や列車で駆け抜けるときに、あえてこんな音楽をおススメしたい。
artist: The Olivia Tremor Control
title: A Peculiar Noise Called ‘Train Director’ (試聴可)
album: 2004年 『Black Foliage: Animation Music』
レイモンド・スコット、ソフトマシンなど、僕が20代前半の頃に心を掻き立てられた、さまざまな実験的でアートな「モンドミュージック」たち。
そこに発想を得て作られた、アメリカのサイケデリックポップバンドのアルバムから。
ひなびた街のリサイクルショップで、とびきりの掘り出し物を見つけてしまったときのような、そういうワクワク感と一種の危険をはらんだ(笑)音楽。
マジカルミステリーツアーな旅のお供に。

青木 慶則
あおきよしのり。幼少期にピアノを、10代でドラムを始め、1993年に17歳でドラマーとしてメジャーデビュー。1997年から2017年までの約20年間は、HARCO(ハルコ)名義でシンガーソングライターとして活動。2018年からは、本名の青木慶則として再始動。レーベル「Symphony Blue Label」を立ち上げ、2019年12月14日に発表したEP「冬の大六角形」が各方面で高評価を得る。テレビCMの楽曲制作、歌唱、ナレーションの仕事も多数。
オフィシャルウェブサイト:www.yoshinoriaoki.com
※vol.28は、2月公開予定です。