リトルストーリー
2020.05.01

[エッセイ]小谷実由の漂流時間・リターンズ

 
 
おみゆさんことモデルの小谷実由さんによる連載エッセイ。
 
今回は、帰ってきた!「漂流」時間です。
 
あんなこと、こんなこと、
ここのところ、初めてだらけのおみゆさんのおうち時間。
 
愛しきものたちを思いながら、みなさまご一緒に楽しみましょう!

 
 


 


みなさま、おうち時間いかがお過ごしでしょうか。本来ならば前回から始めた吐息時間の第2回目を書くつもりだったのですが、どうも吐息が暗いため息になっちゃいそうなので、やめました。吐息には「落胆したときに出る息」という意味もあるけど、せっかくなら多幸感で気持ちが緩むような息として使いたいものです。この1ヶ月は長いような、あっという間のようでした。こんなにも家に長くいること、友達や実家に住んでいる母や祖父母にも会えず過ごすことなんて初めての経験。日に日にいろんな情報による不安や不満も押し寄せてきて、ちゃんと物事を見極めて考えるということを今一度思ったりもします。そんなことを思いつつ、とにかく家の中で最大限に楽しむことをずっと模索していたりもする。病は気からです、楽しく免疫アップよ。
 
最初のうちは「時間がたくさんある!無限に読書ができる!控え本を減らせるチャンス!!!!(※控え本/次に読む本が何冊もあるにもかかわらずどんどん本を買ってしまい本が増える現象)」なんて意気込んでいたのだけど、そんなウキウキも束の間。今までは限られた時間の中で集中してすごい勢いで読んでいたので、際限のない時間を与えられると人間なかなか捗らないものです。最近は寝る前とフラフープをしている最中にしか読書をしないから、最初の1日1冊読めちゃうのでは…!?という腹積もりもさらさらと砂で作った城のように崩れるのでした。用事の合間に喫茶店で、電車のホームで電車を待ちながら、そんな些細な時間に読書をしていたときが恋しいです。
 
しかし、際限のない時間と自分の性格が合致するものを発見。それは、家で運動をすることでした。基本的に運動は得意ではない私なので、運動の習慣がほとんどありません。好きなのは既出のフラフープくらい。普段は、せめてもの救いになれば…と思いフラフープ(しながら読書)をしていたのですが、おうち時間の最大の楽しみとして立ちはだかるのは「食べること」(しかも1日に3回もこの大イベントは開催される)。この裏側に潜む「果たしてこんなに好き勝手食べてていいの?」という後ろめたさを解消するべく一念発起。筋トレとヨガに励むことにしました。
 
最近はとても優しいのだな。YouTubeに目的別のトレーニング動画がたくさんあるのです。これならば!このテンションについていけない→無理してテンションを合わせて最後まで空元気で頑張ってしまう→その反動で呆然とする。という、私がジムなどに怖くて行けない理由も心配ご無用です。全然出来てなくて恥ずかしい!なんて人の目も気にしなくていいので、日を重ねて徐々に出来ていく自分に勝手に喜んだりもしています。そんな感じでマイペースに運動していくととんでもなく楽しくなって、もっとやりたいぞ!あともう1つやっちゃおう、次の日はもう1つ!なんて日に日にやることが増えていくのです。まだ全然ちゃんと出来ていないのですが、しんどさに負けそうになる雄叫びだけはいっちょまえ。それだけでもいいよね、あれ、これは私の中によく現れる得意技”やっているつもり”か…?この生活が終わる頃には腹筋に一筋でも何かが入っていることを願います。
 
そんなこんなで午前中は運動して、お昼を食べたら夕飯の仕込みをしたりして、最近入手したDJセットで練習を密かにしつつ、集めたレコードを愛でる日々です。早く喫茶店に行きたいんだよ、私は。この事態を期に閉店をするお店が増えているという話をニュースで目にして、真っ先に喫茶店が思い浮かんでしまいました。足を運ぶことでしか力になれないことがとても悔しいな。事態が落ち着いたら毎日喫茶店はしごしてやる!!!待っていてね愛する喫茶店たち!
 
将来、この漂流している時間を思い返したら何を思うんだろう、早く漂着したいね。この事態が一日でも早く終息することを願っています。

 
 

 
 


 

Instagram: @omiyuno
 


 
 

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★iPodの再生画面に、ハッとして、グッときております。
 
次回は6月5日(金)公開予定。


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