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2020.08.14

BOOK TALK vol.14 空を旅する一冊


 
 
「旅と本」と聞いて思い浮かべるのはどんなことでしょうか?
 
読むと旅に出たくなる一冊、旅の途中に出会った一冊、旅先で読みたいと思うような一冊などなど…
お気に入りの本にもそれぞれ個性があります。
 
NAOTスタッフが旅にまつわるエピソードを交えて、お気に入りの本をご紹介。
 
第十四回は東京店スタッフの細川おすすめの、「空を旅する」一冊。
どうぞご覧ください!
 
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題名:『空の辞典』
著者名:小河俊哉
発行年:2014年
出版社:雷鳥社
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子どもの頃、友人の家からの帰り道のことでした。
茜色の夕日に白い絵の具で線を引いた、まるで抽象画のような空と出会ったのです。
当時の私は目を離すことが出来ず、流れる雲をたどってどんどん走ってゆきました。
 
今回紹介するのは「空の辞典」。
本書を読むうちに、記憶に残るあの雲は「筋雲」の一種であると知りました。
あの日の幼い自分と再会したような、懐かしくてすぐったい気持ちになりました。
 
 

 
 
それから、空の表情にはそれぞれ細かく名前が付いていることを知りました。
私が今まで「鱗雲」と呼んでいた雲には、他にも「鯖雲」、「鰯雲」という2種類の別の名前があること。
 
 

△数年前に熊本の阿蘇山で見たのは「滑昇霧」ということ。
 
 

△瀬戸内海を渡るフェリーで見た美しい光の重なりは「光彩離陸」という名前が付いていました。
 
 
新しい名前を知るたびに、今までの旅先での風景が次々と溢れ出してくるのです。
自然の風景は二度と同じ姿を見せないけれど、今日見上げた空にもちゃんと名前があるのです。
なんだか不思議…。
どこかの誰かが付けた大切な名前。
名前があるということは、どこか遠くのあなたも同じ空を見ていたということ!
そんな風に空を飛び超えて、知らない誰かとの繋がりを感じてしまいます。
 
 
それはつかの間の、日常の中の小旅行。
たまには顔を上げて空の旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。
 
 

 
 
 
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編集:細川
 


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