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私の溺愛靴 -スタッフ服部のIRIS Crazy Horse編-


 
 
NAOTスタッフが実際に愛用している靴への愛を語るこのコラム。
その靴で行った場所、思い出、なんでこんなに履いちゃうんだろう?などなど、それぞれの歴史、それぞれの愛を、それぞれの言葉でお届けします。
 
第5回目は、スタッフ服部がIRIS Crazy Horseをご紹介します。
 
 

 
 
私の溺愛靴のひとつ、IRISのCrazy Horseカラーの靴。
7年ほど前にむかえました。
 
ご覧のとおり、くたくたで、はじめの頃の気配はみじんにも感じられない風貌です。
見る人によっては、ぼろぼろ、という印象をうけるような。でも私は、ようやくいい感じになってきた、とにんまりしています。
 
Crazy Horseの靴が欲しいと思ったきっかけは、お客さまやスタッフ愛用の、履き込まれた靴たちを見たからでした。人がいい感じに歳をとっていくように、靴もいい感じに年を重ねていく、その様子に憧れを抱いたのです。なので、たしか、自分の誕生日の記念にむかえた記憶があります。
 
 
「履けば履くほどよい風合いになっていく革ですよ」お店でこの革色を紹介するときは、そうお伝えしています。
そのフレーズは、自分自身へのメッセージでもあるなあと、最近思いました。
「歳をとればとるほどいい感じになっていきますよ」っていう。

 
私のことをいうと、気がつけば、流れるように40代に突入していました。職場ではごく少数派の昭和生まれで、「安室ちゃんって、つい最近やん」などと言ってしまう世代。
 
ひと昔前、30歳になったときは、かなり気張っていたことを思い出します。それに比べて、40歳になったときの気合いのなさといったら(笑)。10年を経て、ひと晩では何も変わらないことを知ったからかもしれません。
人も、日々の積み重ね、積み重ね、で、ほんのちょっとずつ変化していく。このCrazy Horseのように。
 
 



 
 
  雨に濡れたり、土で汚れたり、もはや自然の一部みたいになった革。
  ベルトがちぎれて、自分で補修してみたあと。
  かかとがすり減って、継ぎ足した靴底。もう少し履いたら、靴底まるごと交換かな。
 
すべて一日でこうなったわけではなく、私が毎日、毎月、毎年、履き続けてきた結果。7年前には予測できなかった風合いに、そして、身の一部のような存在になっています。
 
私にも、シミ、シワがずいぶん増えてきました。でも、いい感じになってるな、と思いたい。靴みたいに、たまには、ちょっとだけ自分をほめてあげてもいいですよね。
 
 

 
 
何か新しいことにチャレンジするとき、特別なときは、新品の靴ではなく、あえて、年季がはいったこの靴を選ぶことがあります。
「がんばりすぎないように、素の自分は足元にいてるよ」のおまじないを込めて。
 
いつも一緒に、これからも一緒に。どうぞよろしく、の私の溺愛靴の紹介でした。
NAOTの靴が、履いてくださるみなさんにとっても、一緒に歩んでいく靴でありますように。

 
 

編集:服部
 
 
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