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それぞれの朝じたく -自分のかたちになる時間-

 

朝がどうも苦手だ。

 

目覚めると、混沌とした意識のなか、1日の「あれをして、これをして…、あれもしなきゃ」が勝手に浮かんでくる。

「明日はこれしたいな、やりたいな」と思いながら、眠りに落ちたのに、朝起きるとなぜか「やらなきゃ」に思考が切り替わっている。

寒くなってきた11月、ふとんのなかでもう一度、眠りたい気持ちになってしまう。

そう言っても、時間は過ぎていくから、苦手だろうがなんだろうが、自分を叩き起こす。

 

 

そういえば、今日は楽しみな予定が入っているんだった。

ひさしぶりにあの子とあの子に、会えるんだった!

ようやく、いろいろなことを思い出しはじめ、混沌状態から自分になっていく。

まずは太陽の力をかりよう。
そして、いったん、思考を切り替えよう。

 

 

思考の切り替えポイントで、わたしにとって大事なことは、「着る物や履くものを選ぶ時間を楽しむ」ことだ。

「何が着たいかな?」
「何を履きたいかな?」

「やらねば」の呪縛から逃れて、「やりたい」に思考を切り替えていく。
 

 

昔、本で「身につけるもので、時間の質をあげる」という言葉を見た。

好きなものや、肌に気持ち良いもの、そんなものに包まれていると体が喜び、忙しなく過ぎていく時間も、いつもより良いものになる気がする。

「今日、身にまといたいものは何だろう?」を考え始めると、
「これから行くあの場所で、こんなことをしたいな」
「今日、あれが食べたいな!」
「あの人と、お話ししたいな」

そんなふうに、考えが「やりたい、したい」に変わっていく。

この瞬間にようやく、しゃんと自分が自分としてのかたちになるような気がする。

 
 

「今日は何が履きたかったんだっけ?」

うーんと考えて、足を通す。
すっかり寒くなったから、あったかい靴がいいな。
そうすると、するっと自然に前にすすむ。

 

 
また「おわり」にむけて歩き出す。
「あれがしたかった」と終わる瞬間、必ず思うから。

 

できるだけ自分の「やりたい」を聞いてあげよう。
そうして、またはじめられることが、とてもラッキーなことなのだから。

 

よーし、いってきます!

 
 

 
 


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