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【アーカイブ記事】#3 奈良店スタッフ服部の「私とNAOT」

 
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NAOTの靴との出会い。
 
NAOTの靴と出会って知ったことや、感じたこと
そして変わったこと。
 
スタッフそれぞれにもその歴史があります。
 
今回はスタッフ歴が最も長い服部さんへ
インタビューをしました。
 
革靴と縁がなかった生活から一転、その革靴を届ける仕事へ。
だからこそ、気付いたことがあるそうです。
子育て中ならではの靴選び、
そしてこれからの小さな目標のことまで。
ぜひご覧ください!
 
※この記事は、2017年に公開されたものを再編集してお届けしています。
 
————————————————
 
 
ー 早速ですが、服部さんの靴歴史を教えてください!
 
ん〜なに履いてたかな。
とりあえず「革靴」は持ってなかったです(笑)
前職ではスニーカーがほとんどで、
きちんとした服を着るときだけパンプスを履いてたかな。
 
 
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ー 当時の靴選びのこだわり、何かありましたか?
 
パンプス以外は足が痛くなるとか特に悩みはなくて。
アクティブ派だったので、とにかくラクな靴。
職場も作業着の人がほとんどだったっていうこともあって、
服飾にまったくお金をかけてなくて。
 
 
ー もともと興味がなかった?
 
大学生の頃は、古着とか買ってたかなあ。
社会人になってからは演劇を観るとか、飲みに行くとか、旅行とか、
そういうものにお金を使ってましたね。
 
 
ー じゃあ、どうしてお洋服や靴を取り扱っている風の栖で
働きたいと思ったんですか?
 
自分に反映させてなかっただけで、そういうお店を巡るのは好きで。
でも一番のキッカケは2011年の震災かな。
当時、私は妊娠7ヶ月やったんやけど、バスも公共の交通機関も全部ストップして…
1時間くらいかけて歩いて帰ったんです。
 
そんな風にいろんなことがあって、
たくさん考えた結果、実家が奈良にあるから、奈良で子育てしようって。
 
 
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ー 家族で移住…勇気いりますね。
 
仕事を見つけるのは大変でしたね。
前職の経験を生かせる仕事を探してたんやけど
子育て中っていうこともあって、就職活動がなかなか上手くいかなくて。
あるときに「出来ること」じゃなくて、
「好きなこと」「好きなものがある場所」を見つけたらいいのかなって。
それで、ならまちを散策しているときに偶然見つけたのが風の栖。
 
 
ー うちのスタッフは旅人みたいに偶然にたどり着いた
っていう人が本当に多いですよね。(笑)
 
なんでやろうね〜。(笑)
そのせいか個性が豊かすぎるけどね!
 
 
ー NAOTの靴の存在も働くことになってから知ったんですよね。
子育て中だったし、やっぱり一足目はサボ?
 
そう。この白サボ
環境的に風の栖は脱ぎ履きが多いっていうこともあって。
でも当時、スタッフはみんな茶系のサボを履いてたなあ。
 
 
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ー どうして白サボを?
 
白いスニーカーを履くことが多かったから
手持ちの服にも似合うかなと思って。
だから、白サボ。
当時、スタッフにはすごいビックリされた。
「え、一足目に白なん!?」みたいな。
 
私のなかでは、革靴を育てるとか
長く履いて革の風合いの変化を楽しむとか
そういった概念がなくて。
 
 
ー 革靴ってどういうイメージだったんですか?
 
硬くて痛いイメージ?(笑)
革靴をたまに履くと、帰りに足が痛くなって、
別の靴を買って帰ったこともあって…。
NAOTみたいに日常履きっていうイメージは全くなかったなあ。
 
でもみんなが履いている茶系の革靴をみて
そうやって変化していくのかあ。格好良いなあ。
って初めてその愉しみを知って。
それで次はIRISのCrazyHorseカラーを選びました。
 
 
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ー 革靴の初心者で、全く畑ちがいの仕事。
なにか感じたことはありましたか?
 
最初はできるかな?って不安に思いましたよ。
それまでは、オフィスでパソコンを相手に仕事してたから。
お客さまを目の前にして、ちゃんと販売できるのかなって思ったけど
販売というよりお喋りのような…
わりとスタッフみんなが、それぞれの言葉でお客さまと話してたから
それなら私にもできるかな、って。
 
前職はデザインをする仕事で
自分の作ったものに対する反応を知る機会もなかなかなくて。
それって虚しいなって思うこともあったから。
 
お店やと初めましてで、数分話しただけでも
感動してもらえることがあって、それがすごく楽しいなって思った。
全く別の仕事を選んだからこそ、こういうことを味わえて良かったなって
今では思いますね。
 
 
ー お店でお客さまとお話していてむずかしいなって思ったこと、ありますか?
 
自分が足のこと、靴選びのことで
なにかすごく悩んでる訳じゃなかったから。
足を入れた瞬間からすごく痛い、とかが分からなくて。
それぞれの方の足に合うものを考えるのが最初はなかなか難しかった。
 
 
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ー 足って本当に人それぞれ違いますもんね。
それは、どうやって乗り越えたんですか?
 
やっぱり、経験の部分が大きいと思う。
NAOTの靴のいいところは、シーズンごとに
ガラッとラインナップが変わるわけじゃないから
特徴や情報を自分のなかに蓄積していけるのは、すごく助かる。
 
 
ー 2足目のCrazyHorseカラー、すっかり貫禄ある姿になってますよね。
 
この前、ベルトがちぎれてしまって、自分で修理したくらい!
それくらい履いてます(笑)4年くらいかな。
 
 
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ー こうやって持ってる靴をみてみるとサンダルが多いですね。
 
夏が大好きで!靴も素足で履くのが好きなんです。
NAOTに出会う前ってどんな靴を履いてたか
思い出せないほどこだわりってなかったけど、
サンダルは好きで、どんなサンダル履いてたか記憶にあるほど。
NAOTのサンダルは開放感がよくて。気持ちいいよね。
 
 
ー 子育て中ならではの靴選びは?
 
脱ぎ履きがラクっていう点でいうと、サボが一番なんやけど。
しっかり歩いたり、旅行したりするときは、
自分自身が元気じゃないとやっていけないから。
絶対に自分が疲れない安心な材料っていうところで、
DANIELAを選んだんです。
 
 
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ー 最近もシューズを買ってましたよね?
 
そうそう。二人目が生まれて少し落ち着いて
気持ちにゆとりがでてきたからかも。
CLARAを買いました!
 
 
ー あれ。この2足のアイリス、サイズが違うんですね。
 
あぁ!そうそう。
私の足、すごく薄くて。
風の栖に入ったころ、スタッフに「足、薄いねー!」って
言われて初めて気付いたんやけど。
 
だから足先でずっと踏ん張ってたからか
指先が常に曲がった状態だったのね。
だから1足目の白サボはサイズ37で何の違和感もなかったんだけど、
NAOTの靴を履くうちに指がまっすぐ伸びたみたいで。
 
 
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指先が当たるようになって
2足目のサボはサイズ38にしました。
ちなみにサボは赤も持っていて
もう基本はこの3足でまわしています。
 
 
ー 足のかたちって変わるんですね。
服部さんが思う「NAOTのいいところ」を一言でいうと?
 
こうやって、並べてみてみると「愛着が持てる」ことかな。
なんかボロボロになっても捨てたくないなって。
 
 
ー NAOTのナニがそう思わせるんですかね?
 
やっぱり革の変化かなあ。
革自体の色味の変化とか、シワの入り具合風合いとか、
なーんか、新しいものに替えたいと思わなくて。
個性というか、自分の足型にへこんでるのとか、
まるで自分の分身みたいに思えて。
 
お客さまとか、スタッフに「めっちゃいい色になってますね」
って言われると嬉しい。
人の靴も「いいですね」って言ってるけど、
やっぱり自分の靴がいちばん可愛いし(笑)
NAOTのいいところはそこかな。
 
 
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ー じゃあ、逆にNAOTの「ここはダメなあ〜」
というところをズバリどうぞ!(笑)
 
それは、ぜったいアレだね。
手づくりゆえのラフさ(笑)
工業製品だとピッシー!とどれも美しくて、同じ表情なんだろうけど。
このへんの縫いがちょっと曲がってたりね。
作り手の顔がみえてくるというか。
機械が作ってるんじゃないなというのが見えてくるというところかな。
よくも悪くも。
 
 
ー 革自体も天然のものだから硬さや薄さに若干の違いもありますしね。
 
NAOTの刻印の場所が違ったりね(笑)
気まぐれやなあって。
私は鈍感やから、これまでの靴で違和感に気付くことはなかったけど。
それくらいの気軽さが革靴に馴染みがなかった私には
逆によかったのかも。
 
 
ー 入社して5年目。スタッフのなかでも古株ですね(笑)
NAOTが見せてくれた景色で印象に残っているものは?
 
やっぱり出会いかな。お客さまとはもちろんやけど、スタッフも。
お店の外にでて、イベントに出展したり、キャラバンで全国を巡ったときに
今までなら絶対に出会うことがなかったであろう人と会えたというのは、
それこそ財産というか。
そういう人に会うっていうのは、すごく影響力がある。
たとえば本を1冊とか読む以上に。
 
 
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ー どういう影響があったんですか?
 
例えば、キャラバンに行ったときに
開催させてもらう場所のオーナーさんは、
ほとんどが年上の方で、
どういう思いで今までお店をやってきたかとか、
大変な時期の話を聞いたり。
 
それこそ、女性で子どもをおんぶしながら
このお菓子を焼いたのよ、とかね。
そうやって続けて来たからこそ今がある
っていうのを聞くとすごく励みになる。
そういう人ってみんなイキイキしてるから、
それを肌で感じることができたのが、すごく良かったなあ。
また今年もキャラバンを再開するから、また新しい出会いが楽しみ!
 
 
ー 母であり、妻であり、ひとりの女性でもある服部さん。
これから見たい景色は?
 
たくさんの人と出会って、わたし自身がすごく影響を受けたので、
これからもちろん色んな人に出会いたいというのもあるし
できればそういう人たちと、NAOTで何かできたらいいなあ
と思うのもあるかな。
自分たちが楽しむだけじゃなくて、
お客さんも含めて三者が楽しめたらいいなって。
 
家のことでいうと、下の子がもうすぐ2歳になるので
若草山とか歩いて、眺めのいいところにみんなで行きたい!
 
NAOTの靴を履いて、いい景色、最近は見れてないから(笑)
みんなで若草山行って、おにぎりたべて帰ってくる、みたいなね。
あ、それからね。もう少し下の子が大きくなったら
KEDMAのBlueが欲しい!(笑)
それが今の小さな目標です。
 
 
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