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2021.04.02

小谷実由の浮遊時間 vol.1

 
 
おみゆさんことモデルの小谷実由さんによる連載エッセイ。
 
今回のテーマは「浮遊」時間です。
 
さあさあ、30歳をむかえたおみゆさん。お誕生日はどんな気持ちだったのでしょうか?
歳をまたぐカウントダウンと、越えたあとの現実をどうぞお楽しみください!

 
 


 


ねぇ、花粉ってこんなに辛かったっけ。ずるずるかゆかゆだよ。これを読んでいる頃には落ち着いてることを願います。鼻よりも目が辛い今年の花粉です。今年の〜、って言ったけど秋も目痒かったよね…?季節の半分は花粉症、そして万年鼻炎持ちなのでフルタイムでずるかゆな私です。ちなみに猫アレルギーではない。
 
さて、30歳になりました。当日は夫の写真展の初日ということもあり、こんな時期ですが偶然にも沢山の友達に会う機会にもなって嬉しい日になりました。誕生日当日に会いたい人の顔を見ることができるのは嬉しいことなんだなぁ。昨年から人と顔を合わせることが簡単ではないという現実もあったりもして、人と会えるのがとっても嬉しいです。30回目にしてふとそんなことを思いました。
 
そんな誕生日を過ごして、思い出したのは10歳の誕生日のこと。新しい家に引っ越したばかりで、友達を沢山呼んで誕生日会をしてもらったのでした。ベランダに出てみんなで遊んでいたら下の階のおじさんに怒られてしまいしょんぼりしたり、大好きなSPEEDの映像を見ながら友達と熱唱していたら不意に感じたことのない恥ずかしさを覚えたりもしましたが、ずっと欲しかった宝石モチーフのキラキラのラメペンを友達からプレゼントしてもらったのがすごく嬉しかった気持ちは今でも心が踊る。あのペン、なぜか書いてるだけなのに手のひらまでキラキラになっちゃうんだよ。イケてる文房具は小学生のステータス。それがあるだけでやる気も変わっちゃうのです。今の私だと、ラメペンポジションはCHANELの赤い口紅とかになるんだろうか。
 
今年の誕生日は花が溢れていた。幼い頃ピアノの発表会の後は家中にお花が溢れたけど、それと比にならないほど花が溢れた。チューリップやバラが沢山。なんでみんな私の好きな花を知っているんだろう?とドキドキした。もちろん他にも沢山の愛らしい花たちがお花屋さんごっこができそうなほどに溢れていて、ここ数日は花たちの観察で嬉しく忙しい。ちなみにしらすがいるので寝る時は全部洗面所へ花たちを移動するんだけど、朝起きて洗面所のドアを開けるたびに花がいっぱいの光景に毎日寝ぼけながら驚いている。みんなの顔が花に浮かぶ花まつりを家で開催中です。
 
30歳ってずっと楽しみにしていたことだったから、3月に入ってからは1日1日を噛み締めるように過ごしていた気がする。寂しさなのか、20代にもう少しだけしがみつきたかったのか。自分のことながら謎だけど、ラストスパートを少しでも後悔しないように、29歳最後の11日間を味わい尽くしたいと思っていました。「今日も楽しかった」って思って毎日眠れるように心掛けているけど、この日々はいつにも増してそこに尽力していた。準備万端に気持ち作りが大事だと思う性格なので、結局楽しみだったんだな、誕生日。
 
この連載を読んでくださってる方はもしかしたら気付かれているかもしれませんが、ちょっとだけ30歳になってしまって「あぁ、なっちゃったんだな」というロスっぽい感覚に陥っている私がいます。29歳ラスト11日間に尽力しているあたり、なるまでが楽しい・前日が楽しい派の私なのはバレバレです。ちなみに前日の夜は大好きな牛タン定食を粛々と食し、早々にお風呂に入って、やることないけど0時までは起きていたいなぁなんて思っていたらソファで寝落ち。絶妙なテンポのチャイニーズバージョンのバースデーソング(我が家のお気に入りソング、なぜか裏拍なの)が鳴って飛び起きた頃には30歳に突入していました。寝ながらの突入は私らしくないですが、30代を気楽に進んでいける兆しとして受け取ることにしましょう。30歳の抱負は無邪気です、年上の友達にも年下の友達にも盛大に甘えていこうと思います。甘えた分だけお返しもちゃんとするわよ!ひとまず30歳、今のところスキップして日々進んでおります。

 
 


 
 


 

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★花いっぱいのバースデイ。ああ、パラダイス。
 
次回は5月7日(金)公開予定。


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