オイルドレザーの育て方
今回のテーマは「オイルドレザーの育て方」についてです。
「オイルドレザー」というのは、加工する時にたっぷりと油を染み込ませている革のことを言います。
油を染み込ませる事によって、耐水性をあげたり、風合いが出やすくなるという特徴を持っています。
NAOTの靴の中ではCrazy Horseカラー、Oily Dune Nubukカラー、Khaki Beigeカラーがオイルドレザーです。
履き方や、お手入れ方法、履く人によってもエイジングの仕方が変わっていくので、革がお好きな方にはとてもおすすめです。
ただ、他の革と質感が違うのでお手入れも難しいのでは…?と思われる方も多いかもしれません。基本的には同じお手入れ方法で問題はないのですが、どのような質感に育てたいかによって使う道具が変わりますので、今回は育てたい質感別にお手入れ方法を紹介します!動画でもご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

△今日はこちらを使います。
まず最初はどんな革でも共通のほこり落としの工程です。

馬毛のブラシでさっとほこりを落とします。ほこりがついたままになると、革の中の油分を吸い上げてしまって乾燥の原因になったり、菌が増えてカビの原因になったりすることも…。
少し汚れたなと思ったらほこり落としだけでもすると、靴は長持ちしますよ!

次は汚れ落としです。ステインクレンジングウォーターを柔らかい布(使い古したTシャツなど)にとり、全体的に軽く拭きあげていきます。特に汚れが気になる場合は2〜3回繰り返します。
ここまではつるっとしたスムースレザーの革のお手入れと共通した手順になります。
次は保湿をするのですが、ここで使うクリームなどの保湿剤でかなり風合いが変わっていきます。
【ツヤツヤに育てたい場合】
もともとマットな質感の革ですが、ツヤを出しながらお手入れしてもとてもかっこよくなります。
ツヤを出すには「ロウ」が入っているクリームがおすすめです。NAOTで取り扱いがあるのはアニリンカーフクリームになります。こちらをクリームを塗る用のブラシに少量とり、全体的に塗り伸ばしていきます。クリームが足りなくなったらその都度少量のクリーム(以下写真をご参照ください)をとり、塗り伸ばします。



クリームを塗ったら、不要なクリームを豚毛のブラシで取っていきます。あまり力を入れず、腕を使って大きくブラシを動かすのがコツです。
表面のベタつきがだいたい取れるまでブラッシングします。

最後の仕上げにポリッシングコットンで乾拭きをして完成です。

【お手入れの様子】
【あまり質感を変えずに育てたい場合】
せっかくもともとマットな革なので、このままがいい!という方はデリケートクリームがおすすめです。もちろん購入してすぐの質感のまま履いていくことはできないのですが、油分も補給しつつ、ツヤをなるべく出さずにお手入れをすることができます。こちらのクリームには「ロウ」が入っていないので、ツヤ出しの効果はないのです。
塗り方は先ほどと同じようにブラシに少量をとり、全体的に塗り伸ばしていきます。または、さらっとしたクリームなので、指で塗るのもおすすめです。
塗り終わったら、軽く表面を乾拭きして完成です。乾拭きをし過ぎてしまうと摩擦でツヤが出てしまいますのでお気をつけください。
【お手入れの様子】
【もっとタフに育てたい場合】
傷も味!思い出!質感を思いきり生かして履きたいという方は、クリームではなく、スプレータイプでのお手入れがおすすめです。NAOTで取り扱っているのは栄養・防水スプレーです。
保湿しつつ、防水もできる優れものなのですが、細かい粒子ですぐに革に栄養分が染み込んでいくので、紹介するお手入れの中では一番ツヤが出にくい方法になります。
汚れ落としのあとにこちらのスプレーをかけていただくだけでお手入れ完了になりますので、とても簡単です。
【お手入れの様子】
いかがでしょうか?お手入れを続けていくことで自分だけの一足に育っていきますので、気張らず、自分のペースでお手入れしていただけたらと思います!
わからないことがあればいつでもお問い合わせくださいね。