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小谷実由の反復時間 vol.1

 
 
おみゆさんことモデルの小谷実由さんによる連載エッセイ。
 
今回のテーマは「反復」時間です。
 
おみゆさんの繰り返されるマイブームの嵐。
あんなこと、いいな。こんなこと、いいな。
新しい扉をあけるような気分でお楽しみください。

 
 


 


いつも書き出しをどう始めていいかわからなくなって、某検索サイトで『NAOT 小谷実由』を検索することからまず始まる。いつも自分のエッセイが掲載されるページをweb上で目の当たりにすると、ああ本当に誰かに読まれているのかもしれない。なんて思いで気が引き締まる反面、うう、、、と唸りたくなる謎の緊張感が背中に走る。何年書かせてもらってるんだ、そろそろ慣れろよ、と頭の中にいる真面目な自分に言われつつ、初心忘れるべからずだからいいんだぞ、と対角線上にいる自分が甘やかしてくれたりもします。私の頭の中の真面目と甘やかしの比率は8:2くらいなので貴重な甘やかし言葉だなと思いきや、よく考えるとそんなに甘やかしてくれてないよね。自分に優しくすることが時に必要なのだ、最近ひしひしと感じている30歳の初夏です。
 
最近人に指摘されてハッとしたことがあり、「繰り返してしまうこと」を考えてみました。あなたの繰り返しちゃうことってなんですか?私はこの夏、あのスポーツドリンクの炭酸バージョンにハマっていて毎日のようにオットと共に飲んでしまっています。あとはトンテキという存在に気付き、夕飯のメニューに毎週のように登場していたり。繰り返し買い過ぎてすでにストック済みの調味料にさらにストックを重ねてしまうことも多々(これはただの心配性、ちなみにお好み焼きソースです)。そして、沼のように立ちはだかるのはYouTube。もちろん好きな曲を何度も聴くのは朝飯前なのでYouTubeでその曲の映像を繰り返し見ていたりもする。そうすると、歌番組やライブ映像などその曲の様々なバージョンをおすすめされる。そして、そこからまたお気に入りを見つけ出し繰り返し見ていく…沼だ(過去にその沼の題材になったのは中森明菜さんのDESIRE-情熱-やX JAPANのDAHLIA、電気グルーヴのShangri-Laです)。
 
どうして何度も繰り返すのか?飽きないのか?とその様子を見て人に問われることもありますが、率直にいうとそんなに飽きない。好きなポイントを見つけると何度だってそのポイントで大喜びしている。単純といえば単純なのかもしれないし、これもまた偏愛の片鱗かもしれない。
 
しかし、ついに飽きてしまったことに気付いてしまったものがある。それは、チョコミントアイス。おそらく2018年ぐらいから(自分のInstagramのハッシュタグ #ミント族通信 調べ)ガリガリ君のチョコミント味に大ハマりし、家の冷凍庫がガリガリ君屋さんと化してしまったのかと思うほどガリガリ君チョコミント味だらけになったこともありました。そのほかのアイスもチョコミント味が発売されればすぐさま食べてみたり、いろんな人からチョコミントアイスの情報が寄せられたり…(その節は皆様ありがとうございました)。でも、昨夏あたりから見かけても何だか買う気にならない。食べれば美味しいなぁと思うけど、以前ほどの感動の波が押し寄せない。と、なんだかピンとこなくなっていて、今年になってハッキリと悟ってしまった。これは、飽きたな???
 
しかし、大袈裟だけど現実はよく出来ています。なんとまた新たなハマりの波がやってきていたのです。しかも自分でも気付かなかった昨夏から。というわけで、最近はかき氷系のアイスを繰り返し食べています。真ん中がバニラアイスでその周りを囲むようにソーダやコーヒーやイチゴの氷が入ってるアイスや、練乳が入ったいちご氷の棒アイスなど。氷菓アイスを繰り返し食べるシーズン到来。でもそういえばガリガリ君も氷だったよね、過去のハマりを微妙に受け継ぎながらの緩やかな移行です。数年楽しませてくれたチョコミントよありがとう、また今度ね。
 
と、繰り返しながらも結局飽きるんじゃん、という生態を晒したところで今回はおしまい。熱しやすくちょっとだけ冷めにくい。そういえば、繰り返しを考えさせてくれるきっかけを与えてくれた指摘は何だったのかというと、この連載の担当者の方に「おみゆさんって、よく○○にいますね。」と言われ、「!!!!!!」となったことでした。さて、○○とは。お暇な時間に過去のエッセイを振り返ってみてください、年に1回はそこにいる話をしている。

 
 

 
 


 

Instagram: @omiyuno
 


 
 

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★いよいよ今年の夏がやってきました。
 
次回は8月6日(金)公開予定。

 
 
 
 
 


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