靴との付き合い方は持ち主によって、その人それぞれ。靴との出会い、履いて行った場所、忘れられない思い出など、お客様からのお声をお届けいたします。
今回はDENALI Buffalo Leatherのお話です。
NAOTのことは知らなかったのですが、
妻の実家がある奈良に帰省したさいに奈良町を散歩していて、
たまたまお店に入りました。
丸い、優しい雰囲気のシルエットが気に入って、
衝動買いしたのを覚えています。
妻もサンダルタイプの靴を買いました。
この靴を修理に出すのは2回目です。
靴底がすり減っていたり、かかとのすべり革がはがれたり。
こんな状態になってしまうのも、この靴をほんとうによく履くからです。
私は民俗学を専門とする研究者です。
仕事柄、職場でもスーツを着ることはほとんどないのですが、
多少気をつかった方が良い場面もあります。
そんなとき、カジュアルな服装にあわせやすい革靴が重宝です。
フィールドワークに出るときにも、よくこの靴を履きます。
さすがに、山に登ったり、漁船に乗ったりするさいには、
その状況にあわせた履物を選びますが、
昔の話をうかがいに誰かの家を訪ねたり、
まち歩きをしたり、博物館をめぐったり、
研究会に参加したりという旅には、歩きやすい革靴がベストです。
この靴では、ほんとうにたくさんの国内外のまちを歩いてきました。
泥にはまったり、石段でこすったり、
大雨でぐしょぐしょに濡れたりということもありましたが、
そうやって、自分の足に馴染んでいくのでしょう。
この靴にまつわる特別な思い出というのはないのですが、
うらを返せば、それだけ日常的にはいてきた靴、ということだと思います。
M.M様
DENALI Buffalo Leather
愛用歴 10年