私たちはこれまで、NAOTの靴を通じて、たくさんの方に出会ってきました。
「気になるあの人は、普段どんなふうに履いて育てているのだろう?」
そんな興味から、NAOTの靴を愛用してくださっている方にお話を伺いました。
第6回は、絵本作家の谷口智則さん。
「サルくんとお月さま」でデビューしたのち、日本だけでなく海外でも数々の絵本を出版。以降絵本づくりの域を飛び越え、テレビ、雑誌、広告など多方面で活躍されています。
| 黒い革靴しか、履かないんです
ーGLACIERとDIRECTOR、AUDIENCEの3足をご愛用いただいている谷口さん。NAOTの靴と出会うきっかけはなんだったんでしょうか。
もともと名前は知ってたんですよ。それで1年ほど前に奈良へ行ったときに、たまたまお店の前を通りかかって。そのとき、ちょうど革靴を探していて「あ、なんかこの靴なのかな」と思って。
ひも靴ばかり履いていたので、最初はひも靴を見ていたんですが、ちょうどサイズがなくて。そこでスリッポンタイプのDIRECTORをおすすめしていただいたんです。
ー履き心地はいかがですか。
DIRECTORが一番楽で気に入っていて、長時間のイベントでもよく履いています。見た目の雰囲気も気に入っています。
ーそのときにGLACIERも一緒にお迎えいただいて。
庭を通ってアトリエと自宅の行き来をする生活なので、GLACIERはスリッパ代わりとして使っていますね。
ベルトは踵に回され、土間に馴染むGLACIER。
ーAUDIENCEはいかがですか?
おすすめしてもらったDIRECTORが履いてよかったから、そういえばひも靴も欲しかったと思って、またお店に行ってお迎えしたんです。
テレビ局とか美術館とか、ちゃんとしていかなっていうところはひも靴がいいかなと思って、そういう場面でよく履いています。出張などに履いていっても全然疲れないですね。
ーもともと革靴は好きでいらっしゃったんですか。
もともとスニーカーは履かなくて、基本的には黒い革靴しか履かないんです。
ー黒というと、作品は黒い紙に描かれていらっしゃいますけど、特別な色なのでしょうか。
普段黒い帽子をかぶっているんですけど、上と下の色を合わせるとコーディネートがしっくりくるというか。
ー普段、革靴でライブペインティングされるんですか。
そうですね。ライブペインティグのときは、動いて描いたりとかして長時間立ってるんで、結構疲れるんですけど楽に動けるっていうか。
それと若いときにフランスで活動していたんですけど、向こうのアーティストの方がおしゃれで、かっこいいなぁって。ジャケットを着たり、帽子をかぶったり、おしゃれして描く人ばかりなんです。
ー日本とフランスでの活動は違うものですか。
絵本の雰囲気も違いますけど、ちょっと芸術的というか。普段公園とかでアーティストの方に会える機会も多いと思いますし、リスペクトを感じますね。
| 時間の流れを感じられる、それも魅力
ーNAOTの靴を履いて、印象に残っていることはありますか?
先日ちょうど美術館のライブペインティングがあって、DIRECTORを履いて行って。そのとき、白い絵の具がぶわっとついてしまって…。それまでは少しついている程度だったんですけど、かなりやってしまったと思いましたね。
ーそうだったんですね!汚れも気にされずに描かれるんだと思ってました。
最初は汚れたらどうかなと思ったんですけど、汚れたらそのかっこよさもあって、今ではオンリーワンな感じだと思っています。つま先の方は絵の具がついていて白くなっているんですが、それはそれでよしですよね。
ー絵の具がついたとしても、傷がついたとしても、それはもう味ですっていうことですね。
そうですね。絵の具のタッチとかもあえてそういうふうにしてるっていうか。それが味だなと思って。
ー今目の前にあるアンティークのテーブルとかもそうですし。
時間の流れを感じられる、それも魅力だと思ってるんです。綺麗すぎるものがあんまり好きじゃなくてね。時間をかけて付き合っていくのが好きで。
民藝品や、絵の具がついた絨毯。柔らかな自然光に包まれたアトリエは、谷口さんに愛されているもので溢れている。
| 絵本も、靴も、育っていく
ーこのアトリエの雰囲気とNAOTの靴がめちゃくちゃ合いますね。谷口さんの作品の手触りや温もりのある感じが、うちの靴と似ているなって。
やっぱり靴選びって難しくて、とりあえず履いてもらうまでが結構大変で、しかもお店で試して履くだけじゃあんまりわかんない部分もありますよね。長く履いてみてようやく良さがわかるというか…。
絵本も一緒なんですけど、本屋でパッと見ただけじゃ全然わかんない。やっぱりお子さんと一緒に読み聞かせとかでじっくり読んでもらわないとね。美術館みたいにじっくり見てもらえたらいいんですけど、そうじゃないとよさがわかんないんですよね。
ー過ごす時間で育っていくということですね。何回も一緒に読むことによって、同じストーリーなんだけど、新しくなっていくというか。
絵本も育っていくし、靴も育っていく。どちらも長く使えますよね。
ー同じですね。子供が0歳のときから2年ほど一緒に本を読んでいるんですけど、反応する部分がだんだん変わってくるんです。
同じストーリーでもやっぱり変わっていきます。年齢、その日によっても変わりますね。その子ども一人ひとりが想像してる物語も違うでしょうしね。
| 大切な友達
ー最後に谷口さんにとってNAOTの靴はどんな存在なのか、一言いただいてもよろしいでしょうか。
そう言われるとね、難しい。本当に一緒にどこでも行くしね。いろんな体験もしますし。
そう言いながらも、「絵を描いていいですか?」と筆をとり、スラスラと描き出す谷口さん。そこには、絵本「ゴリラのくつや」のゴリラくんたちと谷口さんのDIRECTORが!
谷口智則 絵本作家
1978年生まれ。金沢美術工芸大学日本画専攻卒業。
2004年『サルくんとお月さま』で絵本作家としてデビュー後、フランスで絵本『CACHE CACHE』を始め数々の絵本を出版。
その後イタリア、台湾、中国、カンボジアなど海外でも数々の絵本を出版し世界で活動している。絵本以外にも、広告やパッケージデザイン、商業施設の空間プロデュースなど多方面で活躍中。
主な絵本に『100にんのサンタクロース』『サルくんとバナナのゆうえんち』など。『くいしんぼうのクジラ』で第9回、『カメレオンのかきごおりや』で第12回ようちえん絵本大賞受賞。
大阪府四條畷市のPR大使も務め、四條畷神社参道に自身のギャラリーカフェzoologique(ズーロジック)も運営している。「絵本作家 谷口智則展〜いろがうまれるものがたり〜」が全国の美術館を巡回中。
2004年『サルくんとお月さま』で絵本作家としてデビュー後、フランスで絵本『CACHE CACHE』を始め数々の絵本を出版。
その後イタリア、台湾、中国、カンボジアなど海外でも数々の絵本を出版し世界で活動している。絵本以外にも、広告やパッケージデザイン、商業施設の空間プロデュースなど多方面で活躍中。
主な絵本に『100にんのサンタクロース』『サルくんとバナナのゆうえんち』など。『くいしんぼうのクジラ』で第9回、『カメレオンのかきごおりや』で第12回ようちえん絵本大賞受賞。
大阪府四條畷市のPR大使も務め、四條畷神社参道に自身のギャラリーカフェzoologique(ズーロジック)も運営している。「絵本作家 谷口智則展〜いろがうまれるものがたり〜」が全国の美術館を巡回中。
履く人の数だけある、靴とのストーリー。
これからも、素敵な方の“NAOTの育て方”をご紹介していきます。
次回もぜひ、お楽しみに!