Column

あの人の靴、育てる靴 Vol.3 橋本じゅんさん

 
 
私たちはこれまで、NAOTの靴を通じて、たくさんの方に出会ってきました。
「憧れのあの人は、普段どんなふうに履いて、どんな風に育てているのだろう?」
そんな興味から、NAOTの靴を愛用してくださっている方にお話を伺う連載、「あの人の靴、育てる靴」をスタートしました。
 
第三回は、俳優の橋本じゅんさん。
舞台やミュージカルをはじめ、映画やドラマにも出演するなど俳優として多方面でご活躍されています。観る人を一気に惹き込み、芯のある演技をされる日本を代表する実力派俳優のお一人です。
 
そんな橋本じゅんさんが履いていてくれているNAOTって、どんな靴なんだろう?
どんなふうに履いてくれているんだろう?
気になる橋本じゅんさんのNAOTの靴について伺いました。
 
 

 
 
| 「なんでこんな場所に?」と不思議に思った靴
 

 
ー舞台やテレビを通して、いつも拝見させていただいております!橋本さんはどんな経緯でNAOTを知っていただいたのでしょうか?
 
『ア・ラ・カンパーニュ』っていうカフェで偶然見つけたんですよ。レジの横に、こう、ポンポンポンって靴が置いてあって。「なんでカフェに靴があるんだろう…?」と不思議に思いました(笑)それで、もうほとんどひと目惚れで買って帰ったんですよ。
 
ーひと目惚れ!嬉しいです。偶然の出会いだったんですね。
 
偶然でした。探してもらったら出てくると思うんですけど、僕のブログの記事にNAOTのことを書いたの。夏至だったかな、太陽が一番高くなるときに。あの日にNAOTを履いて、自分の影の短さを上から撮った写真があると思うんです。
 

 
ーブログにも書いていただいたんですね。
 
自分の足の形にあっているんでしょうね。なんか、出会いを感じますね。子どものときは与えられた靴をボロボロになるまで履いていましたけど、こんなに一足を長く履いたことって…、小中学生以来ないかな。それで、GLACIERを何年か履いて、くたくたになってきた時にお店がどこかにないかなと調べて、こちら(NAOT TOKYO)に持っていったんですね。
 
ーその時お持ちいただいた靴がこの靴ですね。
 

△初代GLACIER Buffalo Leather
 
それで、「修理したいんですけど…」とお伝えしたら、アッパーの革に穴が開いていているから、新しい靴にした方がいいかもということになって。
「ううん、そうかぁ」と思いつつ、靴底もかなり減っちゃってるし。それでまた新しい一足を買って帰りましたね。
 

 
あと、この靴をね「こちらで引き取らせていただいていいですか?」ということをスタッフさんに聞かれて、「はい?」って疑問に思いました。
 
ー何に使うの?と思いますよね(笑)
 

 
そう。でも、ボロボロの靴を見て、スタッフの皆さんが喜んでくださったことに、僕も感動したんですね。破れて、しかも元が何色か分からないような靴をね。それで「いいですよ」って言った時にすごく喜ばれて、それでまたまた感動したんですよね。「わ~、この人たち好きなんだよ、本当に。それなら新しい2代目もまた育てて、またいつか喜んでもらいたいなあ」っていう気持ちになったんです。
 
ーそんな経緯が…!胸が熱くなりました。よかったら初代のGLACIER、久しぶりの履いてみませんか?
 
うわ〜、これこれ。こんなかかと減ってたっけ?しかも、これ磨いていただいたんじゃないですか?何だかもう緑みたいな色に褪せてたと思うんですけど…(笑)ありがとうございます。
 

 

 
ー今もお店で大切に置かせていただいているので、時々お手入れしています。よく馴染んでいるので、お客様にも馴染み具合の見本として履いてもらうこともあって、とても重宝しています。こちらこそ、ありがとうございます!
 
 
| プライベートも現場でも、いつもNAOT
 

 
ーマネージャーさんからも少しお伺いしたのですが、本当に毎日履いてくださっていると聞いて。先日放送された『ぶらり途中下車の旅』でも履いていただいてましたよね。

 
そうなんです。なるべく仕事ではプライベートを出さないようにしているんだけど、街歩きなので自分の履き慣れた靴で歩きたいなあと思って。その時に履いたのは、3代目の靴かな?
 

 
ロケの日は、雨がすごかったんです!これはNAOTも濡れるなあ…と思ったんだけど、まあびっくり!無事、濡れずに終わりまして。
もうこれは、皆さんのこの靴への思いのおかげじゃないですか!?
 
ーいやいや、橋本さんのパワーですよ!
 
なんか本当にね、すごいなと思ったんです。
一足入魂!というか。「私たちはこれだ!」みたいな、そういうのは結構刺さるんです、僕。職人気質というのかな。
 

 

 
ーところでGLACIERのインソールに貼られているシールには何の意味が…?
 
舞台の稽古をしているときに、先輩に「これ貼ってみ」って言われて。粗品がわりに「これやるよ」みたいな感じで。「じゃあ貼ります」っていう、それだけの話なんです。先輩に言われると断れないよねぇ。
 
ーなるほど。長年の謎が解けました…!お仕事現場でも履いていただいているんですね。
 
舞台の稽古とかでも脱ぎ履きが多いんで。それから映像の仕事をメインにしていると、やっぱり利便性の良さっていうのを痛感しますよ。
稽古場に入ったら、稽古履きに履き替えて、劇場ならスリッパを履いてトレーニングしたり。映像の仕事は特に衣装の替えが多いので、もう何回も着替えたり、脱いだりです。一日が終わって、じゃあ、飲み屋さんに行こうかっていう時にもすぐ座敷なんかに入れる。すぐにトイレに行ったりもできるし(笑)
 
ーそういった現場ですと、GLACIERはとても便利ですよね。

 
とにかく便利ですね。そういえば、今までに一回だけですが、現場で同じ靴を履いた方に出会ったことがありました。ドラマ現場でのスタッフさんかなぁ。何十年かぶりに再会して、僕が帰る時に、その人のを間違って履いたんです。なんとなくキツくって「お酒で自分の足がむくんだのか?」と思って。で、冷静になってよく見たら、自分の靴が近くにあって。「あれ、これ誰のですか?」って聞いたら「私のだよ!」って。
 


 
それが全くおんなじデザインでサイズ違いだったんですね。二人で「いいですよね~」って話して。デビューの時にお世話になった人と本当に何十年ぶりに、NHKで再会したときに、お互いのフェイバリットサンダルで盛り上がるという、そんな思い出もありますね!
そしてなんと、僕の靴も間違って履かれて持っていかれちゃったこともあったんです。
 

ー皆さん、結構間違うことがあるんですね。
 
撮影が終わって、よしこれを履いて帰ろうと思ったらないんですよ。全部の下駄箱を開けてもないんですよ。運動靴が一足あるだけで、僕の靴がなくて。
「帰ってきますように〜!」って祈っていました。そしたら、小一時間くらいして、NAOTの靴を履いた男性がヒュッと入ってきてね。きっと間違えたんですね。それで声をかけて…。あんなに大勢の人が出入りする中で、運良く戻ってきたのはちょっとミラクルだと思いました。
 

ーそんなハプニングもあったんですね。

 

 
戻ってきて良かったです、本当に。色んなミラクルがありますね。
 
 

| 橋本さんにとってのNAOTの靴とは?
 
ー橋本さんにとって、NAOTの靴を一言であらわすと?
 

 
一言でいうと「殆ど自分の足」です!
僕の暮らしとか生活パターンではもうほぼほぼNAOTの靴がカバーしてくれる。雪の日とか真冬とか、さすがに冷えている時はね、このブーツのほうを履きます。あとは、スニーカーとビーチサンダル、トレーニングシューズ。必要なものってそんなに多くないなぁって、良いものに出会って初めて思うかもしれないですね。お世辞ではなく、自分に合うものっていうのはあって。
 

 
ーでは、あまりたくさんのものを持たれないですか?
 

 

靴はあるんですけど、もう出番がなくてかわいそうなんですよ。履いてやらないと意味がないんで。長くものを使うっていうのはいいなって思います。服にしても。軽さだったりスタイリングが自分の好みだったり、兼ね合わせてあるともう怖いものなし!
 
ーそのなかにNAOTが入っているのは、とても光栄です。
 
東京生活が始まってほどなくからの相棒なんで。僕、関西から東京に来たのが遅かったんですけど、その時からNAOTはずっと相棒です。
あと、僕、釣りが好きなんですけど、関西は堤防の文化なんですよ。海が東西にずっと海沿いに開けていて、どこに行っても釣りができるんですよね。東京は海がないし嫌だなーって思っていたりして…。え、何の話からだっけ?いや、NAOTは相棒って話だった(笑)とにかく、僕にとって大切なツールのひとつです。
 

 
 
履く人の数だけある、靴とのストーリー。
これからも、素敵な方の“NAOTの育て方”をご紹介していきます。
次回もぜひ、お楽しみに!
 

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