リトルストーリー
2020.02.03

[インタビュー] さんぽびより #U-zhaanさん #能町みね子さん #2/2


 
NAOTスタッフが「一緒にお散歩したい!」と思った方と、ぶらぶら街を歩きつつ、話をしつつ、目に留まったものをパシャりと写真におさめていただくこの企画。
 
なんだか素敵なあのひとは、どんな景色を見てるんだろう?
どんなことにクスッとして、どんなことを呟くんだろう?
 
第10弾は、小江戸情緒が残る埼玉県・川越の街が舞台。
 
過去、NAOTカタログにもご寄稿いただいたことのある、タブラ奏者ユザーンさんと、イラストレーター・コラムニストの能町みね子さんに歩いていただきました。
 
ーーー
 
後編では、 U-zhaanさんオススメの「すずのや」さんでおでんを囲みながら、散歩の途中のひとやすみ。
街歩きをこよなく愛する能町さんの「おさんぽ」観から、能町さんが訪ねた四国・徳島での笑えるエピソードまで。
なかなか伺えないお二人の雑談、どうぞお楽しみに!
 
 



OFFICIAL WEB SITE: U-zhaan.com
Twitter: @u_zhaan



OFFICIAL WEB SITE: 能町みね子のふつうにっき
Twitter: @nmcmnc

 
 


 
 
川越さんぽ一行は、道中で「すずのや」さんに入店。おさんぽも一休みし、おでんを囲みながら一杯ひっかけます。
 

 
 
ユザーン:ここの名物「出汁割り」、もう酒の肴とかいらないかもって思うくらい、その一杯で完結できちゃうんだよね。
 
能町:そうなんだ、楽しみ。おでんのメニューも美味しそうだよ。酒飲みながらつまみたいな。
 
ユザーン:じゃあ頼んじゃおうか!でも、いいのかな?ここで日が暮れない?(笑)
 
 

 
 
能町:乾杯。え、出汁割り、うまい…!これは感動する。
 
ユザーン:ねー、うまいでしょこれ。フグのひれ酒とかイワナの骨酒とかも好きなんだけど、これは出汁で割ってアルコール分も薄くなってるからさらに飲みやすくて。
 
能町:本当だね。よく甘いお酒とかを「がぶがぶ飲めちゃう」って表現することがあるけど、これはそれ以上に飲めちゃう感じがある。出汁と一言でいっても、色々入ってるんだろうな。複雑なお味。
 
ユザーン:一生飲めるよなあ、これ。
 
 

 
 
能町:いや〜、おでん、美味しそう!輝いてます。
 
ユザーン:おでん何が好き?このなかに苦手なものとかない?
 
能町:苦手な具はないけど、みんなが言うほど大根好きではない、というのはあるな。みんな、おでんと言えば大根って言うけど、私はそこまでは思えないのよね。嫌いではないんだけど、別に誰かに譲っても全く嫌ではない。
 
ユザーン:そういうのあるよね。僕にとっては、サツマイモ料理がそういう感じだな。食べられるし美味しいって思うけど、食べたい人あげたら全部あげちゃう。おでんの大根は頼んじゃうな~。一番好きなのはこれ、がんもどき。食べていいかな?
 
能町:わかる!好き。私もがんもどきいただきます。
 
ユザーン:ああ、うまいね~。この店のおでんの具に明太子があるんだけど、それもめっちゃくちゃ美味しいんだよね。
 
能町:ああ、がんもどきも美味しい〜。ここで日が暮れちゃいそう(笑) 川越はいいですね。たぶん埼玉で一番好きな町です。
 
 

 
 
ユザーン:そういえば能町さん、今日は夕方から相撲見なくちゃって言ってなかったっけ?
 
能町:そうなんですよ。普段だったら、もうあと30分後くらいから見始めるんですけど。
 
ーー 能町さんは、テレビやラジオ番組でも相撲関連のお仕事をされているほどの、相撲好きでもいらっしゃいますよね。1日にどのくらいの時間、観戦されてるんですか?
 
能町:最近は、1日に3時間半は見てますね。
 
ーー 3時間半!想像以上です。
 
能町:でも取り組み自体は、朝の8時半から1日中やってるんですよ。1日の番数(取り組みの数)は、日によるけど100〜200くらいになるから、ずっとやってるんですよね。私も全部は見られないけど。実は今日、カバンの中に、みんながドン引きする私の「相撲ノート」が入ってるんですけど…。
 
ーー ぜひ見てみたいです!
 
 

 
 
能町:中身は全て手書きで、その日に見た取り組みの結果、星取表っていうものとか、どういう取り組みだったかの所感、総評とかを書いています。
 
ユザーン:なんだこれ!すごい。中身の字が超細かい。みうらじゅんさんのスクラップを見せてもらった時と同じ衝撃がある(笑)
 
 

 
 
ーー 本当に衝撃です…!このノート、いつからつけられてるんですか?
 
能町:この形では、3年くらい前からですかね。
一応仕事のためということでやってるんですけど、「仕事とはいえここまでやらなくていいのでは」というレベルになってきて…。ちなみに表紙の文字も、自分で書いてます。

 
ユザーン:すっごいね!超うまいじゃん!なにやってんの!(笑)
 
能町:この字は、中学校の時から練習して会得したんですよ。相撲文字を書けるように。注文があればやりますよ。
 
 

 
 
ーー おでんを囲みながら恐縮なのですが…お二人にとっての「おさんぽ観」について、伺わせていただけないでしょうか。
まず、能町さんにとっての、おさんぽとは?
 
能町:私からですね。私は、家の近所よりも、旅先でめちゃめちゃ散歩するんですが、おさんぽとは…うーん。何でしょうね。「征服」ですかね。
地図が好きなんですが、地図を見ていると行きたい場所がどんどん見つかるんですよ。

 

 
 
能町:でも実際は、その全部に行くことは難しいじゃないですか。
それでもなるべく実際にその場所に踏み入れて、「征服」していきたいという気持ちがあって。散歩してその景色を見たら、私の中ではその地域を「征服」したことになるような感覚でしょうか。「世界征服」は難しいかもしれないけど、日本征服はしたいんですよね。

 
ユザーン:日本征服ね。全都道府県行った?
 
能町:この間、初めて宮崎に行って!それでついに全47都道府県、制覇したの。
 
ユザーン: へえ~いいな!僕はあと1県だけ残ってる。徳島にまだ行ったことなくて。
 
能町:徳島行ったけど、田舎の方が面白かったよ。
「貞光」っていう街があるんだけど、そこに「貞光劇場」っていう、木造で築何十年も経ってる遺跡みたいな映画館があって、それを見に行ったの。その劇場以外は特に何も観てないんだけど、街並みもすごいよかった。
それで、帰りに「貞光駅」の近くで何気なくお土産屋に入ったら、お店のおじさんに外国人観光客に間違われるということがあったんですよ。

 
 

 
 
能町:私が遠くから近づいて行く時点で、めっちゃ見てくるおっちゃんがいて。そのとき私、金髪だったんだけどさ。気にせず入ったらそのおっちゃんから、「あのー…どこフロム?」って聞かれて。
 
ユザーン:あははは!(笑)それ、原文ママ?
 
能町:原文ママよ(笑) あれは忘れらんない。
 
ユザーン:「どこフロム」は、やばいね。世界中のどこにも伝わんないよ(笑)
 
能町:気を利かせて外国人のフリしたかったんだけど、さすがに咄嗟だったから…「あ、日本人です」って返事しちゃった。あのまま会話すればよかった。思いっきりカタカナで「アメリカ!」とか返事しときゃよかった。
 
ユザーン:ノってあげればよかったねー。「フロム米国!」とか言ったら、そのまま会話が続いていったかもしれない。
 
能町:本当だねー。さすがに買いましたね、おみやげ。
 
 

 
 
ーー ユザーンさんにとっての「おさんぽ」とは、なんですか。
 
ユザーン:散歩はすごくよくするし、好きだけど、なぜするのかと言われたら…何か珍しいものを見に行くのが楽しいというよりは、歩くという行為が楽しいんだろうな。
 
能町:演奏でどこかの街に行ったりしたら、歩いて回ったりするの?
 
ユザーン:いやー、時間があったら、スタジオ入って練習とかしちゃうからな。
旅先での散歩もいいけど、普通の暮らしのなかで何か用事があるときに、そこまでの移動手段を徒歩にするのが好き。自分なりの健康法なんじゃないかな。それぐらいしか運動をしてない(笑)

 
ーー どれくらいの距離、平気で歩けますか?
 
ユザーン:「電車で4分か徒歩30分」だったら、徒歩30分の方を選ぶくらい。荷物がなければ。運動にもなるし、電車賃の節約にもなるし。
何か楽しいことに出会えるかもしれないしね。歩いてて見つけたヘンなものとか予想外の経験とかが、なぜかのちのち役に立ったりするからね。

 
ーー おふたりのご職業らしさが垣間見えるエピソード、ありがとうございます。それでは、またおさんぽしながら街に戻りましょうか!
 
 


 
 
 
美味しいおでんもいただいて、おふたりの貴重なおさんぽエピソードも伺えて…大満足の川越さんぽでした。
 
能町みね子さん、U-zhaanさん、ありがとうございました!
 
 
>>>>前編はこちらから!
 
 


 

左/GLACIER Oily Dune、右/LEVANTO VintageGray
 
 


 

編集:三浦


その他の記事

戻る

カテゴリー

連載

pagetop